第31話 パレートの法則
2003.06.16

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「話を聞かない男、地図が読めない女」という本がベストセラーとなったが、まわりに起きる事象で、案外気づいていないだけで意外と当たっているという自然法則は少なくない。

『パレートの法則』というのも、そんな自然法則のひとつだ。『パレートの法則』とは、イタリアの経済学者パレートが発見したとされる「80対20の法則」のことだ。そのことなら聞いたことがあるという人も多いだろう。

「80対20の法則」とは、結果の80%は原因の20%から生じるというもので、「利益を生む20%の仕事のみに絞れ」「富の80%は、20%以下の時間で作り出される」などともいわれている。自然界でも、働きアリをよく観察していると、本当に懸命に働いているのは2割で、あとの8割は怠けているという。2割の懸命に働いているアリだけを集めても、必ずサボるアリたちが出てくる。有名進学校に行って落ちこぼれる"元"神童と呼ばれていた子供達も同様の法則だろう。

コンビニエンスストアを始めとする、データを重視した科学的な販売をする現場でも、「80対20の法則」は生きている。もちろん、売上だけではなく、商品回転率や収益率という指標も組み合わせ、ABC分析といわれる手法を使って、売れ筋や利益貢献度、効率を測っている。

自分が見ず知らずの人に仕事をお願いすることを考えてみよう。
できれば勤勉でアイディアが豊富な人に仕事をお願いしたいと思うだろう。特に、住宅のように高価で、担当者によってプランや出来上がりが全然違ってくるものであれば余計だ。
しかし、『パレートの法則』に当てはめてみると、トップメーカーであっても、出来る人は2割だ。集団の中に入ってしまうと、概ねこのような法則が当てはまるのは皆さんも想像がつくだろう。

今年の巨人軍を見ても分かるとおり。各球団のトップクラスの選手を高い年棒で集めても、6月はじめで阪神に10ゲーム近くも離されている。集団である限り、個々の能力は高くても過半数は知らず知らずのうちに手を抜き、楽をしている。本人が気づかないとしてもだ。

これが集団ではなく、それぞれが独立した『個』で、ネットワークを組んでプロジェクトごとに集まったらどうだろう。しかも、それぞれが企業の中では20%に入る実力をもっており、自分の力を試すために独立した人たちだったら・・・。スキルの高い人たちが、お互いに刺激されながらプロフェッショナルに徹して仕事を進めていく。なにかワクワクしませんか?

私は住宅CMサービスというビジネスをそのようなプロフェッショナル集団、ネットワークに育てていきたいと思っている。お互いがSOHOで大きな事務所も、多くの社員も抱える必要がないから、個々の報酬はよくても、トータルのコストや時間はかなり削減可能だ。

住宅業界は大変厳しい時代に入っている。上位2割に残れる実力者は、社内の体質がいやになったり、実力を試すために独立し、いま会社にしがみついているのは、リストラ対象にされかねない人たちだという構図もまんざら作り話でもないだろう。

それでも、あなたは安心を求めて大手で住宅を建ててもらいたいですか・・・?

全世界で通用する法則だというのが不思議だ。
確かに一理ある。

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人生を変える80対20の法則(リチャード コッチ著)
ビジネスでも生活でも当てはまることが多い。

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