第43話 ユニバーサルデザイン
2003.09.16

バリアフリーということばは、障害者にとって活動の妨げになる『バリア』を感じることなく生活できる空間、施設の設計を指している。高齢者や身障者だけでなく、ケガで一時的に松葉杖状態になったときでも、ちょっとしたバリアが行動の自由を妨げるという経験をする。

『ユニバーサルデザイン』というのは、もう少し広義な意味で使われる。それは、「すべての人が生活の中で不自由を感じることがある」ということだ。具体例を挙げると、海外に行ったときに行き先表示に迷ってしまうとか、パソコンソフトの操作性の違いから、簡単な作業も出来ないといったことは誰にでも経験があるだろう。

表示や順序を誰にでも分かるような一定のルールの下でデザインすることで不自由さが解消される。これが『ユニバーサルデザイン』の考え方だ。非難口への誘導や、総合病院の病棟案内も、誰が見ても分かりやすいデザインになっていることが重要だろう。

パソコンなどでも、キーボードの配列やタッチは重要だ。住宅であれば、ドアノブやレバーハンドルなど、手に触るもの、多少力が必要なものでは、ユニバーサルデザインのものが使いやすい。身体に余計な負担を掛けず、幼児から高齢者まで使いやすい工業製品、それがユニバーサルデザインだ。

ユニバーサルデザインには7つの原則があるので紹介したい。

1. 誰にでも公平に利用できること
2. 使う上で柔軟性が高いこと
3. 使い方が簡単ですぐ分かること
4. 必要な情報がすぐ理解できること
5. 単純なミスが危険につながらないこと
6. 身体的負担が少ないこと
7. 様々な身体に対応できる寸法や空間を確保すること

最近、中国地方では電化住宅が増えているが、クッキングヒーターの縁に点字のような小さな突起がでているのをご存知だろうか?手前と左右にあって手で触ってみるとよく分かる。これは、目が良く見えない人が、ヒーターの位置を確認するものだ。手前と横の「突起」の延長線上がヒーターのセンターという表示だ。

夜間でもスイッチの位置が分かるホタルスイッチや、混合水栓についているシングルレバーなど、これからますます住宅の中に『ユニバーサルデザイン』の製品は取り入れられていくだろう。ユニバーサルデザインの原則に基づいて住宅を設計することで、家庭内の事故の要因はかなり取り除くことが出来るはずだ。

ユニバーサルデザインの教科書
日経デザイン 編
ユニバーサルデザインの本は安くはないが、原理原則は覚えていてじゃまにはならない。一冊だけでも持っておきたい。

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