<第14号> 住宅ローン攻略法
2004.04.12

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.014━2004.04.12━

《週刊》 家┃づ┃く┃り┃で┃泣┃く┃人┃・┃笑┃う┃人┃
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 現場監督からスタートし、中小企業診断士を取得して、
 200社を超える住宅会社の経営指導をしてきた実戦派コンサルタントが、
 家づくりという大きな「事業」に失敗しないノウハウを提供していきます。
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 こんにちは。発行者の若本修治です。
 
 先週末に家づくりセミナーを開催しました。
 そこで、以前より温めていた新しい家づくりのスタイルを
 紹介させていただきました。

 おそらく、これまでの家づくりの常識が変わる!!!
 そんな確信を持って、これからも情報発信していきます。

 では今週の本文の始まりです。 

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    ▼住宅ローン攻略法  〜固定金利と変動金利どっちを選ぶ?〜
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 前回、手元にあるチラシの紹介で終わりました。
 分譲住宅のチラシに、

********************************************************************
 「頭金0円/月々7万円台/ボーナス払い0円」
 「銀行ローン2,580万円(年利1.4%・3年固定変動・35年返済)」

 そして、小さな(本当に小さな)文字で

   ※上記支払い例は・・・(中略)
    4年目以降金利が変動となり支払額が異なります。
********************************************************************

 と書かれていました。
 マンション販売のチラシなどでもよく見かけます。

 「えっ!土地付き一戸建てが月々7万円位の支払いで本当に手に入るの?」
 賃貸で家賃を払い続けている方には魅力的な話ですよね。
 しかも、建築家の写真まで出ていて、流行のデザイナーズハウスです。

 これでは、思わず衝動買いをする人がいても不思議ではありません。
 でも月々では家賃並みでも、35年間も払い続ければ大変な金額です。


       ●----------------------
        住宅ローン破産の構図
        ----------------------●

 ここ数年、住宅ローン破産が増えています。
 「給料が下がった」「リストラにあった」「事業に失敗した」・・・
 直接的な原因は様々でしょう。

 しかし、根本原因は

 >>>>不動産という「リスク商品」を、「大借金して」購入した<<<<

 という意識が一般消費者に欠如していることに他なりません。。


 バブル崩壊以前の土地神話が成立していた頃・・・
 不動産を購入すれば確実に値上がりしていました。
 そして給与は確実に上がり、終身雇用で経済的に守られていたのです。

 「不動産」という安全な商品を、
 返済確実な社会システムの中で購入していたということです。

         ▽ ▼ ▽ 

 でも、時代が変わったということは、既に皆さんお気付きですよね。
 バブル経済崩壊で、安全と思われていた社会システムも崩壊しています。

 しかし、バブルが崩壊した数年後は、
 まだそのことに一般市民は気付いていませんでした。
 政府もそれを認めるとさらに景気が悪化するので伏せていたと考えます。

 そこで「景気刺激策」としてさまざまな対策が取られました。
 そのひとつが、住宅金融公庫の『ステップ返済』といわれるものです。
 当初5年間の支払いを少なくし、6年目以降から通常の支払いとなります。


 ちなみに、平成7年に住宅ローンを組んだ私の場合・・・

""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""
■金融公庫のステップ返済事例(平成7年時点) 《若本家の場合》

 【金利】当初10年間 3.6% 11年目以降 3.75%
 借入れ総額 2,710万円 元利均等払い

 【月々の返済額】
 当初5年間 4万4,457円 ボーナス加算 26万5,194円
 6年目以降 6万1,523円   〃    36万7,918円
 11年目以降 6万2,035円   〃    37万0,971円

""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""
 6年目に、月々の支払いが約1万7千円アップしました。
 そしてボーナス時には、およそ10万3千円が加算され、
 約12万円の負担増です。

 ⇒ いきなり、年間およそ44万円のアップ!! (*_*)


 平成7年当時、私はサラリーマンでした。
 独立しようとは思ってもみない時期でした。

 5年後には、給料も上がるので、多少の負担増は大丈夫だろう・・・
 そろそろ株価も土地も反転し、次第に景気もよくなるかもしれないし。

 私自身も、そんな感覚で住宅ローンを組んだのです。
 多くの人が、「ゆとり返済」という響きのよいローンを組んでいきました。

 そして、このローン返済が6年目を迎える頃・・・
 全国で住宅ローン破産が急増する時期と、不思議と重なってくるのです。
 「ゆとり返済」のはずが、ゆとりを無くしてしまったのです!! (>_<)

 偶然でしょうか・・・?
 景気対策としては恐らく 「「「 諸刃の剣 」」」 だったのでしょう。
 効き目はありましたが「劇薬」になってしまいました。 (-_-;)

 そして数年前、住宅金融公庫はこのようなローンの扱いをやめたのです。
 引き続き、景気刺激策は必要なのにも関わらず・・・


       ●----------------------
        固定金利 Vs 変動金利
        ----------------------●

 私が手に取ったチラシには、当初3年間は金利1.4%と書いています。
 『固定変動』35年返済となっています。
 つまり、契約後3年間は金利固定で、返済額が確定していますが、
 3年後には金利が変動するということです。

 言い換えれば、返済金額がいくらになるのか、
 32年間は全く読めないという状況になるのです。
 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 経済学者でさえ、今年の株価やプライムレートが読めないこの時代に!

 実は、計算上は返済金額のシミュレーションは可能です。
 賃貸マンションや、新規事業などの事業計画も
 さまざまな想定をし、いくつかのパターンでリスクを比較検討できます。

 例えば、家賃上昇率や空室率、設備更新の再投資資金・・・
 さまざまなシミュレーションをして、リスクに備えるのです。

 家づくりも、個人にとっての最大の「事業」です。
 例えば、5年ごとに金利が0.5%ずつ上がっていけば、
 返済総額はどのくらいになるといったことも、容易に計算できます。


 「銀行の固定変動の場合は、団信保険料も含むので
  35年間支払っても、支払い総額は
  現在の固定金利よりも安くなりそうだ・・・。」(フムフム・・・) 
 
 (このあたりは、ファイナンシャルプランナーの得意分野でしょう)


 シミュレーションの結果、高い確率で固定変動が有利になったとします。

 「月々の返済は少ないし、そんなに金利は上がらないだろう・・・」
 「トータルの支払額でも固定変動の方が安く済む」

 慎重な方でも、多くは『固定変動』を選んでしまいます。
 計算結果も出ているわけですから・・・。


 でも、ここに落とし穴があります!!!
 なぜなら、余裕を持って住宅ローンを組む人はわずかだからです。
 住宅を販売する側も、計算上目一杯のローンを組ませようとするでしょう。
 いきおい、収入が少なく、預金もない若年層は格好のターゲットです。

 3年後、金利が上昇しても、あなた以外は誰も困りません。

 住宅を販売した業者は既に建築資金を回収しています。
 金融機関は、市場金利に連動し金利を上げるから、絶対に損はないのです。

 その時、あなた自身が、
 「返済負担が少なかったから、その分余裕を持って貯金してきた」
 というような、計画性があればおそらく大丈夫でしょう。

 しかし、他の生活費や養育費等余裕が出た分、新車を購入し、
 別のローンを組んでいたりしたら・・・?
 金利が上昇して、返済額がアップしても大丈夫といえるでしょうか?

・‥…━━━☆・‥…━━━☆☆☆━━━‥…・☆━━━…‥・

 住宅ローン破産の急増は、
 住宅金融公庫の『ステップ返済』や『ゆとり返済』が、
 直接的な原因になったわけではないと考えられます。
 固定金利なので、将来のアップも分かっていたはずです。

 数年先の返済金額も分かっていたのにも関わらず、その時を迎えて
 返済額が急に増えると、それまでと同様の生活の維持は難しくなります。

 よほど計画的に貯蓄に回すなど十分備えておかなければ、
 給与のダウンや、急な出費に対応できなくなってしまうのです。

 以前であれば、土地が値上がりしていたので売れば何とかなっていました。
 しかし、おそらく土地はまだ下落するでしょうから、
 住宅を手放しても、ローン残債だけが残ることになります。

 返済額のアップを予定しておらず、
 金利見直し時に、急に返済額が予想以上だと気付いたときには
 「時すでに遅し」かもしれません。

 日本の国民は、安定を求めて郵便局に預金するのに、
 リスクの高い不動産購入に加え、さらにリスクのある変動金利を組み入れる
 のは、一種の「賭け」のようなものかもしれませんね。

 今のように、低金利の時代に
 長期にわたって大きなお金を借りる場合には、
 固定金利にするのがやはり基本ですし、「安全」と私は考えます。


 っと、あれれ〜っ!

 このチラシ、何か変だぞぉ〜!!
 建築確認番号も載っていないし・・・


 ⇒次週に続く

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            ▼今週のお勧めBOOKS
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 若本修治が読んでみて、家づくりに参考になる本を紹介します。

●下がり続ける時代の不動産の鉄則   幸田昌則 著  [日本経済新聞社] 
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532310687/cmshiroshima-22

 ↑5年前、著者の「不動産これから10年のトレンド」を買いました。
  さすがに、リクルートの三大都市圏の「住宅情報」誌創刊責任者を歴任
  した人です。5年経っても鋭い分析は健在です!
  プロはもちろん、これから不動産を購入しようとする人は必読です。


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┃若┃┃本┃┃の┃┃本┃┃棚┃今週のお勧めBOOKSが本棚になりました。
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 私もよく利用しています!! (^_-)<☆


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        ▼今週のワンポイント・アドバイス
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 住宅という大きな買い物にもかかわらず、
 月々の返済額だけで、簡単に「自分たちでも買えそうだ!」
 と思わせぶりな広告が増えています。

 広告につられて現地案内会に行って詳しい説明を聞きますよね。
 そうすると、チラシに出ていた金額のほかに、
 さまざまな工事や、照明、カーテンなどが別途だと説明されます。
 そして、仲介手数料や登記費用、ローン手続の諸費用など・・・

 「100%ローンも組めますから、ご安心ください」(^O^)
 「当社は、金融機関と提携したローンがあります!」(^O^)

 営業担当者は、不安をかき消すセールストークを身に付けているものです。


 しかし、将来の金利も、これから先のあなたの収入も誰も分かりません。
 目先の返済金額で買いやすさを演出してあるものほど、
 リスクは大きいと思った方がよいでしょう。

 それは、お金の面だけでなく、会社の体質や住宅の品質も含めてのこと。
 決して銀行だからといって、営利を目的とした民間企業に違いありません。
 住宅ローンは、銀行にとっても中小企業への貸出しよりも
 回収の見込みが高く、安全で確実な市場だからです。

 景気対策のため、『ステップ返済』などの大盤振る舞いをした金融公庫も、
 返済額が変わることで、消費者のリスクが増えることが分かりました。
 だから、すでに『ステップ返済』をやめているのです。

 さらに、昨年100%融資もやめて、80%までしか融資しなくなりました。
 「民業圧迫」ということではなく、そのような融資を続けていると
 将来の「住宅ローン破産」予備軍を排出するようなものだからです。

 民間金融機関は、そのことに気づいて「いる」、「いない」・・・!?


 では、今回のまとめです。

 ●固定金利を選んだほうがいい方
  *返済期間が長期となる場合
  *今の金利で毎月の返済がやっとの方
  *預貯金が少なく、金利上昇した場合、繰上げ返済ができない方
  *返済額を確定させ、安心したい方

 ●変動金利を選んでも大丈夫な方
  *返済期間が短期の場合
  *今の金利で毎月の返済に余裕のある方
  *金利が上昇した場合、預貯金から繰上げ返済をして返済額を減らせる方
  *今の低金利の恩恵を享受し、将来はその時考える方

  つまり、よほど意志が強く計画的な人でなければ、
  住宅ローンで「変動金利」はリスクが高いといえるでしょう。


■資金計画診断システム⇒ http://www.jyukou.go.jp/yusi/shindan/index.html

  ↑住宅金融公庫で資金計画の診断ができます。
   まずは、ご自分たちでシミュレーションすることをお勧めします。
   業者任せでは、余裕のある計画を立てることは困難ですから・・・

【 編|集|後|記 】

 先日、髪を切りに行きました。
 千円カットのお店です。

 お店に入ると、プリペイドカードを購入します。
 髭剃りもシャンプーもない、ワンプライスのお店です。
 子供も大人も、男性も女性も千円札1枚を入れるだけ。
 レジもお釣りもありません。

 カットの時間は10分程度。
 切った髪の毛は、強力なバキューム装置で吸い上げます。
 マイナスイオン発生器まであり、店内は清潔で全てが合理的です。

 前回のメルマガで「客席回転率」ということばが出ました。
 まさに、「客席回転率」を上げることで、「千円」でも利益が出るのです。
 これは、アイディアと経営努力の賜物でしょう。

 しかも、プリペイドカードによって、
 時間帯別の来店客も容易に集計ができます。
 会員カードを発行しており、リピート来店の仕組みもあります。

 従来からの理髪店は、このような店の登場を快く思わないでしょう。
 しかし、消費者が求めるものは、経営努力によるコストダウンです。
 結果として、従来と遜色がなく不便さもなければ・・・

 住宅業界も、このくらいのパラダイムシフト(従来の枠組みを外す発想)
 が必要でしょう。
 私も仕掛けていきます!

 では、また来週♪

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 ◇ 次週予告
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            ▼ 分譲チラシに御用心! ▼

           〜あやしい不動産広告の見分け方〜

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