<第30号> バリアフリー住宅考
2004.08.09

『住まいづくり専門コンシェルジェ』が綴る家づくり総合マガジン
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.030━2004.08.09━

《週刊》 家┃づ┃く┃り┃で┃泣┃く┃人┃・┃笑┃う┃人┃
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                        〜第30号〜
  ◆家づくりは人生最大の「事業」
  ◆事業を成功に導くための、プロのコンサルタントの助言
  ◆あなたも「笑う人」になって豊かな生活を送りましょう!
                    《発行部数2,309部》

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   気になるテーマを印刷して、是非ご夫婦でお読み下さい。
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 【もくじ】
 ・バリアフリー住宅考
 ・お勧めBOOKS
 ・今週のワンポイント・アドバイス
 
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 このメルマガでは、
 現場監督からスタートし、中小企業診断士を取得して、
 200社を超える住宅会社の経営指導をしてきた実戦派コンサルタントが、
 家づくりという大きな「事業」に失敗しないノウハウを提供していきます。

 どこにも影響されない中立的な立場で、住宅業界の実態も伝えます!
 あなたの家づくりのセカンドオピニオンとしてお役立てください。

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 こんにちは。発行者の若本です。

 先週、路線価の発表がありました。
 新聞には、「路線価 12年連続下落」と書かれています。
 全国平均の下落率は5.0%、広島は8.6%のダウンです。

 あくまでも平均価格で、実際に売買されている価格ではありませんが、
 土地価格の推移の目安にはなるでしょう。

 例えば、今、2千万円の土地を欲しいと思っているとします。
 1年後、8.6%ダウンすれば、172万円の値下げです。
 これが土地取引の実態ということになります。

 1年間、財形貯蓄などの積み立てで準備して、
 土地の値下がり分を含めると、大きな余裕が生まれます。

 「住宅ローン減税は来年縮小されます!」
 「これから金利が上昇しますので、今年がチャンスです!」
 な〜んてセールストークに踊らされず、じっくりと考えても良さそうです。

 でも、不動産業者は仕入れ価格が安くなった分、
 知識の乏しい一般消費者には、強気の価格提示がまかり通っています。

 急ぎの理由が無ければ、希望地域の土地価格を
 1年間じっくりと調べて表などにしてみることをお勧めします。
 エクセルなどで作ると一目瞭然、業者もアッというかもしれません。

 建物でコストをケチるよりも、賢い土地購入を心掛けましょう!

 では、今週も最後までお付き合いください。

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   ▼バリアフリー住宅考 〜グループホームから学んだこと〜
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 最近の住宅は、ほとんどが床の段差の無いバリアフリー仕様になっています。
 廊下幅も広めで、建具も引き戸が増えてきていますね。

 これまでの住宅は、家の中での事故もかなりありました。
 段差によるつまづきだけでなく、階段での転倒や
 寒い洗面所や浴室での心臓発作など・・・

 私の実家も、築百年超、段差だらけの家で
 脳梗塞で半身麻痺の父親が、杖をつきながら部屋を移動しています。

 でも、本当に段差が無いことが快適な家の条件なのか、
 考えてみる必要があるのだと、今回私は気づかされました。

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         段差で身体機能回復?
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 私は、一般消費者の家づくりのサポートをするコンシェルジェ役
 だけではなく、中小企業診断士として法人へのアドバイスも行なっています。

 ■広島市中小企業支援センター 窓口相談8・9月予定
 ⇒ http://www.assist.ipc.city.hiroshima.jp/04_mado.html
   ※ 私の当番日は9月3日です。

 中小企業診断士などは、アナログ人間が多く、
 インターネットを利用したマーケティングとなると
 実際に指導できる経営コンサルタントは少ないのが現状です。

 このたび、ある縁でグループホームのホームページ作りをお手伝いしました。
 グループホームとは、痴呆性の老人が共同生活を行なう施設で、
 通常は、医療法人と併設して介護事業として行なわれています。

 私が相談を受けたのは、独立系のグループホーム。
 古い民家を改装して、グループホームとして運営しています。

 ■痴呆性高齢者共同生活の家『ふぁみり〜大宮』のホームページ
 ⇒ http://www.cms-hiroshima.com/family_omiya/
   ※ まだ一般公開していないので当社サーバーへの仮アップです。

 こちらのグループホームに取材に伺ったときに
 大変なつかしいような風景に出会いました。
 開放された縁側で、おばあちゃんたちが猫とひなたぼっこをしているのです。

 昔の家なので、二間続きの和室もありますが、掘り込み車庫の上に増築した
 部屋など、家じゅう段差だらけです。

 上は90歳代から、下は50歳代まで、
 介護スタッフのサポートで共同生活をしています。

 引き違いの広い玄関を入って、グループ長の橋本さんの話を聞きました。
 グループ長の橋本さんは、20年以上介護の仕事に携わって来られた方です。

 身体介護よりもむしろ、お年寄りが生きがいを取り戻すための手助けをする
 のがグループホームの役割だと、民家の改装は最小限に留めたそうです。

 入所者は、深夜でも徘徊する人もいるため、
 家の中には、ところどころにセンサーが設置しています。
 床に設置するマット状のもので、踏むと職員に知らされる仕組みです。

 健常者であれば簡単に飛び越えられますが、
 身体の不自由な方だと、どうしてもそこを踏まないと通れません。
 夜中にトイレに行っても、職員には分かるのです。

         ▽ ▼ ▽ 

 「最近はセンサーをまたいでいく入所者がいるんです!」
 橋本さんの顔は嬉しそうです。(^O^)

 深夜に職員を起こさまいと気をつかって、センサーをまたいでいるのです。
 入所した頃は、摺り足で少しの段差でもつまづきそうだった方でも・・・
 職員に見つかると、ニッコリと笑うそうです。「してやったり!」

 玄関も24時間開けっ放し。
 近所の猫も自由に出入りしています。

 「人間、鍵を締められると外に出てみたいと思います。
  でもいつでも外に出られると分かると、安心できるところで過ごします。」
 という橋本さんは、入所者が昔過ごした家を再現しようとしているようです。

 あまりにも健常者が、「自分の」心配のタネを減らすために
 過剰に保護したり、手を出すのは逆効果のようです。

 人間としての尊厳を尊重して、ありのままに生活してもらう・・・
 物理的なバリアを取り払うより、精神的バリアを取り払うのが必要です。
 それは、健常者の痴呆老人への偏見も含めて・・・

       ●------------------------
         手摺り取付けの常識?
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 こちらの施設にも、廊下などに手摺りがついています。

 橋本さんは「多くの施設が手摺りの付け方を間違っています」
 と指摘しています。皆さんは分かりますか・・・?

 (考えてみましょう)(-_-)

     ・
     ・
     ・

 病院の手摺りは、ケガなどで一時的に歩行が困難になった人たちも使います。
 荷重は上からかかります。だから手摺りは床と平行に取り付けられます。

 階段の手摺りも、勾配に対して平行に付けられます。

 しかし、老人の場合は腕で体重を支えるというよりも
 手で掴んで、体を引き寄せて前に進むというという動作になります。

 つまり、押す力ではなく、引く力なのです。
 階段の上り口や踊場などは、縦の手摺りが必要です。
 高さも体を支える高さではなく、体を引き寄せる高さです。

 握力が弱くなっている高齢者にも握りやすい太さと素材も重要です。

 バリアフリーとは、家の中のバリアをなくすのではなく、
 自分でバリアを乗り越えられるよう、最小限の工夫をすることでした。

 身体機能を退化させる『物理的バリアフリー』と、
 人を元気にさせる『精神的バリアフリー』と、どちらを選択するのか・・・
 家づくりに携わる専門家も、介護の現場体験が必要かもしれません。

  ⇒次週に続く

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            ▼今週のお勧めBOOKS
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 若本修治が読んでみて、家づくりに参考になる本を紹介します。

●プロが明かす 欠陥住宅はこうして防げ  加藤勝美著  [時事通信社]
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4788704714/cmshiroshima-22

 ↑第三者のプロに委ねる「住宅プロデュース」で幸せなマイホームを!
  書籍の帯に書かれているサブタイトルが気になって購入しました。
  この本は、欠陥住宅の実例や検査の事例が豊富に紹介されています。

  建築家のコンペなど、さまざまな「住宅プロデュース業」が登場して
  います。しかし、検査体制がしっかりしたところを選びましょう!

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┃若┃┃本┃┃の┃┃本┃┃棚┃今週のお勧めBOOKSが本棚になりました。
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   ↓  ↓  ↓
 http://www.cms-hiroshima.com/mailmag/books2.htm
 アマゾン・ドット・コムですぐに書籍が購入できます。
 私もよく利用しています!! (^_-)<☆


     ┏□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□┓
          ▼今週のワンポイント・アドバイス
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 わが家には、リビングを除いてエアコンがありません。
 出来るだけ風通しをよくして、暑さをしのぐようにしています。

 夏バテの原因のひとつに、クーラーの効き過ぎた部屋から
 うだるような暑さの室外に出たときの落差に
 体が変調をきたすこともあるようです。

 閉じられた環境で、快適さを追い求めすぎると
 何かを失ってしまうかもしれません。 (-_-;)

 目いっぱい汗を出すということも、体には大切です。
 汗が出ず、体温のコントロールが出来なくなると風邪をひきます。
 しっかり新陳代謝したいものです。

 では、今週のワンポイントアドバイスです。

☆*☆━━━━━━━━━━━━━*☆*━━━━━━━━━━━━━☆*☆

 1.段差が無いことが『バリアフリー』ということではない。

 2.『バリアフリー』の常識から、生活の常識にシフトしよう!

 3.『物理的バリアフリー』よりも『精神的バリアフリー』が大切!!

☆*☆━━━━━━━━━━━━━*☆*━━━━━━━━━━━━━☆*☆


■参考情報⇒ http://www.cms-hiroshima.com/clum/vol_42.htm

  ↑コラム『介護住宅とバリアフリー』
  (若本が書いたコラムに関連知識を載せています)


【 編|集|後|記 】

 先週末、広島市民球場にカープ対ドラゴンズの試合を見に行きました。
 内野席の2階で、家族で観戦です。
 (いっぱい汗をかきました!)

 企業の後ろ盾のない市民球団は、ファンの応援だけが支えです。

 試合は、7連敗のうっぷんが溜まっていたのか、
 カープがホームラン攻勢をかけて、初回から7点を取りました。
 結局、9対0の完封試合です。 (^o^)丿

   ※ 中日ファンの方はゴメンナサイ。
     でも少しは勝たせて下さいネ・・・(笑)

 広島市民球場は、原爆ドームのすぐ向かいです。
 築後50年を経過して、老朽化が激しく建替え問題に揺れています。
 しかし、JRのヤード跡地に外資系企業が計画した構想も頓挫です。

 そこに1リーグ制の問題が勃発です。
 行政も広島の経済界も、悲しいかな経済力に限界があります。

 まあ、大阪球場でさえ赤字垂れ流しであれば、
 広島で球場経営だけ考えれば、採算が取れるのか疑問です。

 すぐにお金を出して古いものを壊すという発想だけでなく
 知恵を出して、古いものを再生するということも必要な時代です。

 そういえば、ひろしま産業振興機構の専門家派遣で、
 古材や古民家再生を手掛ける企業の助言も行ないました。
 古いものにも味があります。

 ■古材・古家の太郎庵のホームページ
 ⇒ http://www.tarouan.com

 では、また来週♪

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 ◇ 次回予告
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※次週は夏期休暇のためお休みいたします。

         ▼ 住宅会社倒産の悲劇 ▼
 
        〜倒産に直面した従業員たち〜

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【発行者が携わっているサイト】

 ▼ 家づくりのトータル支援サービス『住宅CMサービス広島』
   http://www.cms-hiroshima.com/
 ▼ 不動産・住宅取得の学習サイト『住まいのキホン・ドット・コム』
   http://www.sumainokihon.com/
 ▼ 住宅にユニクロ方式の生産システム『セルフ・ビルド・プロジェクト』
   http://www.koukoku-ya.com/sbp/index.html

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