<第34号> 労働生産性をみよう!(販売編)
2004.09.13

『住まいづくり専門コンシェルジェ』が綴る家づくり総合マガジン
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.034━2004.09.13━

《週刊》 家┃づ┃く┃り┃で┃泣┃く┃人┃・┃笑┃う┃人┃
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                        〜第34号〜
  ◆家づくりは人生最大の「事業」
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  ◆あなたも「笑う人」になって豊かな生活を送りましょう!
                    《発行部数2,363部》

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【もくじ】
 ・労働生産性をみよう!(販売編)
 ・今週のワンポイント・アドバイス
 
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 このメルマガでは、
 現場監督からスタートし、中小企業診断士を取得して、
 200社を超える住宅会社の経営指導をしてきた実戦派コンサルタントが、
 家づくりという大きな「事業」に失敗しないノウハウを提供していきます。

 どこにも影響されない中立的な立場で、住宅業界の実態も伝えます!
 あなたの家づくりのセカンドオピニオンとしてお役立てください。

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 こんにちは。発行者の若本です。

 近鉄・オリックスの合併問題で揺れているプロ野球界も、
 選手会が公言したスト突入期限ギリギリで、先週末は回避しました。

 この問題の根底には、選手の年俸がここ10年で高騰し、
 球団経営に影響が出始めたということが挙げられるでしょう。

 私の住んでいる広島でも、企業の統廃合や支店の撤退、
 経営の合理化などで、遊休不動産売却や従業員のリストラが続いています。

 以前は、社員数の多いことや、都心部に不動産を所有していることが
 企業の力や信頼性を計るバロメーターでした。

 しかし、いまや全く逆の現象が起きています。
 多くの社員や不動産を抱えている企業は、競争力を失っています。
 企業にとって、人件費や不動産は重荷でしかないのです。

 つまり、同じ品質のものをより安く提供するためには、
 少ない人数で、商品やサービスを提供できる仕組みづくりや
 流通機能の再編成が必要不可欠となります。

 前回に引き続き『ローコスト』で住宅をつくることを考えたときに、
 住宅業界だけが、多くの展示場を持ち、営業マンの人海戦術を使って
 「いい家を安く」できるハズがないことは、皆さんはお気づきでしょう。

 突然ですが、以下のURLにアクセスしてみて下さい。
 台風18号が吹き荒れた翌日の写真です!
  ※私の住んでいる広島では、瞬間風速60メートルを超えました (@_@)

  ⇒ http://www.cms-hiroshima.com/astomo.htm

 今週も前回に引き続きローコスト住宅の本質に迫っていきます。
 では、今週も最後までお付き合いください。

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  ▼労働生産性をみよう!(販売編) 〜住宅を高くしている元凶とは〜
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 プロ野球の場合は、イチローの年俸が1打席あたりいくらでも、
 「大魔人」佐々木のストライクが1球あたりいくらであろうとも、
 観戦している人たちが負担する入場料は変わりませんね。

 彼らの年俸を直接負担しているのは、球団であり
 テレビ局の放映権を始めとして、数多くの人が間接的に負担することで
 観客は一流選手の活躍を、余計な負担をせずとも観戦することができます。

 しかし、住宅の場合どうでしょう・・・?
 有名な神社仏閣を手掛ける宮大工だからといって、
 クロス貼りの職人の10倍の手間賃又は時給を得ているでしょうか?

 現場で働いている職人さんたちよりも、
 むしろ、会社の人件費や展示場などの固定資産の維持が多額で、
 それを消費者に負担してもらっているのが実態です。

 し・か・も、

 総合展示場の入場料をいただくこともなく、
 豪華なカタログも無料で配り、
 契約するかどうかも分からない人たちに「設計は無料ですから!」と、
 間髪入れずに自宅まで訪問する営業マンの人件費などなど・・・


 イベント目的や冷やかしの人たちには一切の負担無く、
                  ~~~~~~~~~~~~~~
 営業マンから逃げ切ることが出来なかった人たちだけが、

 「全ての経費を按分」して負担しているということに、

 そろそろ消費者自身も気づかなければなりません。 (>_<)


 もし、会社の売上を維持するために、
 展示場営業が「必要悪」であるのであれば、
 せめて、施主1組あたりが負担する経費を減らす努力は必要でしょう。

 これが販売の現場の「労働生産性」です。


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         1棟限定セール!
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 自社工場を持っている大手ハウスメーカーは、
 少しでも工場の稼働率を高め、より多くの部材を出荷したいと考えます。
 そのためには、「家を建てたい」人の名簿集めに注力します。

 昔の住宅販売の御三家、S産住宅、N本電建、T平住宅が
 現在の大手メーカーから主役の座を奪われていったのは、
 総合住宅展示場への出展戦略の違いが浮き彫りになった結果です。

 総合展示場への出展に出遅れた御三家が、
 既に市場から退場したのはご存知の方も多いでしょう。

 一方で、総合展示場はイベントなどで見込客名簿は取れるものの、
 夜訪(「やほう」といってその日の夜でも自宅まで訪問すること)すれば、
 他社メーカーの営業マンとお客様の自宅前で鉢合わせです。

 泥仕合のような競合に勝ち抜き、5回に1度受注にこぎつけたとしても、
 受注できなかった4回分は、集客コストも含めてお金を捨てたのと同じです。

 では、他社と競合せずに、何とか名簿が集められないだろうか・・・?


         ▽ ▼ ▽ 

 い〜い方法を見つけました! (^o^)丿

 赤字覚悟の「キャンペーン特別価格」です。

 工場生産だから、一邸当たりの販売金額よりも
 むしろ、工場の稼働率を高めた方がメリットがあります。

 「限定1棟 ●80万円!!」

 一邸一邸、他社から部材を調達して現場で組み立てる
 従来ながらの工法ではとても出来ません。

   ※2×4工法のMホームや、Tホーム
    在来工法のS林業、Hハウス、輸入住宅のSハウスなどは
    このような広告を見たことがないでしょう・・・?
    自社工場で生産していないから、出来ないのです!


 チラシ折込やテレビコマーシャルで宣伝します。
 これで、これから家を建てる計画のある消費者が自ら手を上げてきます。
         ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 日本人は『限定』に弱いので、何十倍かの抽選になります。

 お年玉の抽選会のように、イベント会場を設けます。
 離れたところから回転する番号にダーツの矢を投げ入れます。

 「おめでとうございま〜す! ○●番のお客さま!」

 やれやれ、自分は外れたか・・・と帰路につこうとしたその時、
 プロの司会者が絶妙なタイミングで落選した来場者の次の特典を発表します。

 「え〜っ! 外れた私たちにも敗者復活戦があるんだ!」
 「どんな特典なのっ?、早く教えて!」

 こうして、鮎が川のぼりで漁師の網にかかっていくように、
 営業マンの顧客名簿の中に、次々と見込客名簿が書き込まれていきます。

 これで総合展示場に出展しなくても、有力な見込客名簿が大量に集まります。

 最終的には、安い商品から始まった販促イベントで、
 高級羽毛布団が次々と売れていくように、住宅も売れていくのです。(^o^)丿


 企業からみたら、とても効率のよい名簿取得方法ですが、
 決して社内の労働生産性が高くなって、
 個人の営業マンのレベルが上がった訳ではありません。

 やはり展示場や営業マンの固定費が少なくなっているわけでもないのです。
 もちろん建物の品質や価値には全く影響しません。 (-_-;)


       ●------------------------
         インターネット販売
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 いまや、多くの商品やサービスが、
 インターネットを通じて入手できるようになってきました。

 住宅の次に大きな買い物である『生命保険』も、
 外交員が説明に来るよりも、インターネットで比較することで、
 より大きな保証をより安く手に入れることも可能になってきました。

 外交員の人件費が不要となるから、同じ保証でも安く出来るのです。

 当然、住宅でも見込客名簿を集めるために、
 インターネットを利用した企業が出ています。

       ・
       ・
       ・

 およそ4年前、ある大手ハウスメーカーが、
 インターネットを中心としたローコスト住宅の販売を始めました。
 まさに、仕様やプラン限定の『超ローコスト住宅』です。

 このメーカーでは、従来展示場での集客コストが、
 一人当たりおよそ2万円でした。

 子連れのお客さんを集める着ぐるみショーなど、
 イベントを企画してオリコミ広告を入れ、とにかく人を集めます。
 (統計があるということはアンケートに記名してもらった人数割りです)

 その結果、最終的に成約に結びつくのが、平均2%前後です。

 200万円のイベント経費を掛けて、
 100組の集客が出来て、最終的にお2人が「ご契約〜!」 m(_ _)m

 このお二人の方から、200万円のイベント経費を回収します。
 ご本人たちはもちろんそのことを知らされていません。   (>_<)

 「契約おめでとう!」なのか、「ご愁傷さま」なのか・・・
 この費用は、集客に掛かる直接経費の負担だけです。
             ~~~~~~~~~~~~~~
 でもデフレの時代、消費者も価格にシビアになったので、
 そんなことはいつまでも続かない・・・!

 そうして、インターネットで限定モデルを打ち出しました。
 新聞広告や雑誌での連動広告が功を奏しました!  (^o^)丿
 ネットでの資料請求が5千件を超えたのです!!!

 すぐに全国の営業マンが個別にフォローし、
 締め切り1ヶ月後には、3700棟を超える『受注』をいただきました!
 住宅の契約が1ヶ月で決まるのです!! (@_@)
 まさに衝動買い!?

 インターネットでは、メルマガ広告や楽天での出店なども実施しました。
 景品サイトでの露出や、検索エンジン対策も行なったのです。

 その結果、一人当たりの集客コストは劇的に改善しました。 \(^-^)/

 その金額は・・・

 ⇒ 次週に続く

     ┏□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□┓
        ▼今週のワンポイント・アドバイス
     ┗□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□┛


 全国各地でテーマパークの破綻が相次いでいます。
 年間300万人も集める長崎の『ハウステンボス』も昨年破綻しました。

 数百万人集めても、入場料だけでは施設の維持と人件費をカバーして
 収益まで出すのは至難の業だったのかも知れません。

 入場料も取らず、内部でキャラクターグッズも飲食の販売も無い、
 『住まいのテーマパーク』住宅総合展示場はどうなんだろうか・・・?
 皆さん、そんな疑問を感じたことはありませんか?

 客単価が決まっているテーマパーク。
 来場者数によって、ほぼ売上が決まります。
 駆け引きで増額してもらうことは出来ません。

 一方、お客さんからいくらいただいてもいい総合住宅展示場・・・
 ちゃっかりと、収支が合っているようですねぇ〜  (^o^)丿

 お客さまは、リップルウッド・ホールディングスかも・・・?
 (分かりますか? でも笑い事ではありませんね!)

 ハウスメーカーを否定する建築士までもが、
 住宅総合展示場の『客寄せパンダ』となって、
 住宅のコストを押し上げる元凶の一翼を担っていたりします。 (-_-)

 しかし、このところ総合展示場も集客力を失っています。
 全国でいくつもの展示場が撤退し始めているようです。

 ここにも・・・
  ⇒ http://www.cms-hiroshima.com/astomo.htm

 では、今週のワンポイントアドバイスです。

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 1.展示場営業は、その莫大なコストを契約した施主が負担している
                   ~~~~~~~~~~~~
 2.「限定1棟キャンペーン」は、名簿集めだけの効率化!

 3.インターネットは劇的に販売コストを下げる可能性を持っている

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■参考情報⇒ http://www.cms-hiroshima.com/clum/vol_51.htm

  ↑コラム『住宅展示場』

   このコラムを書いたのが、昨年の11月。
   5〜7年で新しいモデルに建替えられると書きましたが、
   ちょうどオープン7年目で、この住宅展示場は閉鎖が決まりました。

   現在、解体中の現場です。
    ⇒ http://www.cms-hiroshima.com/photo/astm/index.htm

   解体費用まで、最終的には次のお客様が負担するのです。 (>_<)
   上記のコラムはこれから家を建てる方は必読です!

   もう建ててしまった方は、これ以上読まないで下さいネ。(苦笑)


【 編|集|後|記 】

 先週土曜日から、広島市周辺だけに放送されるミニFM局のレギュラー
 コーナーを担当することになりました。
 (FMひろしまPステーション)

 広島市のど真ん中、紙屋町の地下街『シャレオ』のセンター広場、
 イベントスペースの端にある『i(アイ)スタジオ』での生番組です。

 番組パーソナリティの「ハッピー」こと橋本さんが、
 「家を建てたい!」というストーリーで、
 来年3月末まで、毎週土曜日午後5時40分前後から10分の出演です。

 広場の大画面オーロラビジョンに私の顔が映し出されているかも・・・
 ちょっと恥ずかしいのですが、これから家づくりをする広島の人には、
 肉声でメッセージをお届けします! (^o^)丿

 ひろしまPステーションは、中国新聞グループでFM76.6MHzです。

 ではまた来週♪

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 ◇ 次回予告
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        ▼ 労働生産性をみよう!(設計編) ▼
 
        〜設計事務所と設計施工どっちを選ぶ?〜

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 から『住宅ローン攻略法』まで、生涯にわたって豊かさに影響する
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【発行者が携わっているサイト】

 ▼ 家づくりのトータル支援サービス『住宅CMサービス広島』
   http://www.cms-hiroshima.com/
 ▼ 不動産・住宅取得の学習サイト『住まいのキホン・ドット・コム』
   http://www.sumainokihon.com/
 ▼ 住宅にユニクロ方式の生産システム『セルフ・ビルド・プロジェクト』
   http://www.koukoku-ya.com/sbp/index.html

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