<第46号> 家づくりの優先順位
2004.12.27

『住まいづくり専門コンシェルジェ』が綴る家づくり総合マガジン
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.046━2004.12.27━

《週刊》 家┃づ┃く┃り┃で┃泣┃く┃人┃・┃笑┃う┃人┃
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                        〜第46号〜
  ◆家づくりは人生最大の「事業」
  ◆事業を成功に導くための、プロのコンサルタントの助言
  ◆あなたも「笑う人」になって豊かな生活を送りましょう!
                    《発行部数2,475部》

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【もくじ】
 ・家づくりの優先順位
 ・今週のワンポイント・アドバイス
 ・編集後記
 
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 このメルマガでは、
 現場監督からスタートし、マネジメントの専門家『中小企業診断士』資格を
 取得して、200社を超える住宅会社の経営指導をしてきた発行者が、
 家づくりという大きな「事業」に失敗しないノウハウを提供していきます。

 どこにも影響されない中立的な立場で、住宅業界の実態も伝えます!
 あなたの家づくりのセカンドオピニオンとしてお役立てください。

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 こんにちは。発行者の若本です。
 2004年最後のメルマガ発行です。

 毎年恒例の「今年の漢字」は『災』となってしまいました。
 京都の清水寺で、和尚さんが世相を漢字にして筆で書く「アレ」です。

 確かに自然災害だけでなく、テロや凶悪な事件、企業の不祥事、
 鳥インフルエンザなど、『災』の多い年でした。

 これまで倫理観の高い組織と信じられていた
 NHKや日銀の職員までもが、不正に手を染め、
 大学病院でさえ、医療事故を隠すような時代になってしまいました。

 またボランティアとしてイラクに入った邦人が拉致され、
 『自己責任論』が声高に叫ばれたのも、今年を象徴しています。

 自分の家族や資産は『自己防衛』しなければ、
 国も企業も社会も守ってくれない。そんな時代なのでしょうか?

 少なくとも、これまでのように人任せにするのではなく、
 自己責任を取れるような大人の社会に脱皮する必要はあるでしょう。

 結局、今年発生した『災』の多くは、
 人間によってもたらされているような感じがしませんか・・・?

 火山噴火のような不可避のものは除き、
 人間の欲が自然災害も被害を広げているような気がします。
 日本人は、長年自然と共生する知恵を持っていた民族だったはず・・・

 来年は『災い転じて福となす』となることを期待したいですね。

 では、今週も最後までお付合いください。

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  ▼家づくりの優先順位  〜価値ある住宅を手に入れるために〜
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 読者の中にも、今年家を取得された方もいらっしゃるかも知れませんね。
 来年こそはという方は、年末年始にゆっくりと『優先順位』を考えて下さい。

 「友達が家を購入したから、自分たちもそろそろ・・・」
 「いきなり住宅展示場に出掛けたら、急にその気になって・・・」

 実際には、こんな方が多いのかも知れません。

 しかし、このメルマガでは「家づくりは事業と同じ」という視点で、
 施主自身がプロジェクトリーダーとしての知識を得てもらおうと、
 さまざまな角度から書き綴ってきました。

 建売住宅やマンションは、「お買い物」的です。なぜなら、
 ローン返済以外に、施主自身がリーダーシップを発揮する場面はありません。
 「買う」と決めたら、相手任せにするしかないのです。

 しかし、「家づくり」となると施主のリーダーシップが重要です。
 しっかりと予算組みをして、自分の希望を実現させる専門家探しから、
 プロジェクト終了までのマネジメントをしていかなければなりません。

 仕事上のプロジェクトでも、予算、納期、品質や求める効果があるように、
 家づくりでも、発注者自身がはっきりとした意思を示す必要があります。

 例えばフランチャイズに加盟したとして、経営責任は加盟店オーナーです。
 そう、あなた(施主)自身なのです。

 「あのシステムは導入したいし、この人材も欲しい。この立地は外せない!」

 誰しも成功したいので、欲しいものは増えていきますよね。
 全て揃えられるだけの資金力があれば、全て叶うでしょう。
 しかし、その投資が将来採算ベースに合うのかも考えなければなりません。

 家づくりも全く同じです。
 60歳を過ぎての年金が当てにならない今、将来の生活も見据えて、
 余裕のある「家づくりの事業計画」を立てていただきたいですね。

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          家づくりのステップ
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 家づくりは、ほとんどの方が初めての経験です。
 何から手を付けていいのか分からない・・・当たり前のことです。

 なにせ、サラリーマンからいきなり独立起業するようなものです。
 今は、1円起業で株式会社がつくれるようになりましたが、
 住宅も、わずかな自己資金で建てることが可能です。

 しかし、あなたの人生の目的は「自宅を持つ」ことですか?。
 少しでも家族が豊かな生活を実感するために「自宅を持つ」ことが、
 将来の足かせになるとしたら本末転倒ではないでしょうか?

 では、何から始めていったらいいのか・・・

         ▽ ▼ ▽ 

 あなたが起業するとしたら、何から始めるでしょうか?
 最近では、主婦でも小さなビジネスを興していますよね。

 まずは、実際に会社運営をしている人の話を聞いたり、
 独立した先輩などに話を聞いてみるのではないでしょうか?

 少なくとも、起業しようとする分野のスキルを磨いたり、
 独立資金を貯めているはずです。

 そして、地域の商工会議所などが開催している起業セミナーに参加します。
 純粋に相談だけを行なうコンサルタントや先輩起業家が、
 起業における注意点や資金調達など、さまざまな助言をしてくれます。

 ここには、オフィス用品の販売業者も、
 事務所を斡旋する不動産業者もいません。(^_^;)

 どんな事業をするのか、自らのイメージが出来て
 おおよその投資額を、先輩や利害の少ない人から集めます。

 それから、ようやく業者を呼んで購入や発注を検討するはずです。
 そこまで慎重にやっても、私も失敗をしました。
 ⇒ <詳しくは、メルマガ創刊号参照>
     ↓ ↓ ↓ ↓ 
   http://www.cms-hiroshima.com/mailmag/BN_vol1.htm


 いきなり業者を呼んで、
 「私は事業のことは分からないから、何か提案して下さい。」
 というような起業家はあまりいないでしょうし、
 例えいたとしても、とうてい事業の成功はないでしょう。

 しかし、今の「家づくり」事業の多くは、いきなり業者の門を叩きます。
 それ以外の選択肢や相談する場所がほとんどないのです。(-_-;)
 (展示場の案内センターがそんな役割を果たせればいいのですが・・・)

 業者は、事業の成功よりも今!買ってもらう事を考えます。
 モノやサービスを納品して、代金が回収できればそれでいいのです。

 先輩起業家やコンサルタントは、本当に成功できそうかを見定め、
 成功するための条件や選択肢を提示します。
 その選択肢の中には「今はやめなさい」というものもあるのです。

 業者側は「今はやめたほうが・・・」という選択肢ではなく、
 「この予算ならこれがお勧め!」というメニューを用意しているだけです。
 あとは「私に任せて下さい」の一辺倒です...(-_-;)

 しかも家づくりの場合、金額も出来上がりも明確ではありません。
 どの会社も「自由設計」で「予算内で出来ます」と掲げています。
 本当に出来るの・・・!?

 少なくとも、施主側に準備期間と予備知識は必要です。
 私自身は、住宅金融公庫の『つみたて君』で資金の準備をしました。
 財形貯蓄をしながら、1年以上準備するくらいの慎重さは必要でしょう。

 くれぐれも準備期間がなく、いきなり展示場に行くような愚行を
 このメルマガの読者はしないことを願っています。

       ●------------------------
          体の健康が一番!
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 家づくりは何度も出来るものではないので、
 実現したい夢や欲しい設備が沢山あることでしょう。

 業者側も、それを十分研究しているので、
 住宅展示場やモデルルームなどでは、夢を見させる演出がなされます。
 そこには、多額のローンをさせるプロ達が養成されているのです。
 (悪く言えば、私の前職はそんな人たちを養成するプロでした...)

 家づくりでは、施主がプロジェクトリーダーとして
 限られた予算で優先順位をつけて取捨選択していかなければなりません。
 業者の勧めるものではなく、あなた自身が明確な意思を持つのです。

 私は優先順位として『スケルトン』に予算を割くことをお勧めしています。
 『スケルトン』とは、・・・?

 テナントビルを思い浮かべて下さい。
 壁も床も仕上がなく、設備機器も入っていない、
 構造が剥き出しの状態のことを『スケルトン』といいます。

 住宅では、基礎や躯体、断熱材やサッシなどがそれに当たります。

 確かに、外装のタイルや内装の珪藻土、無垢のフローリング
 床暖房やアイランド式のキッチンなどに目を奪われるかも知れません。
 日常、目に入り手に触る箇所こそ豪華にしておきたい気持ちも分かります。

 それを全て手に入れるだけの経済力があれば構わないでしょう。
 しかし、限られた予算で目に見えないところを削ると・・・(-_-;)

 『スケルトン』とは、人間の体でいうと
 骨格であり、筋肉であり、内臓です。
 服を着て化粧をすれば、ほとんど見えない部分なのです。

 一方、仕上や設備機器は『インフィル』と言います。
 身に付けることで全くイメージを変えることが出来るものを示します。
 例えば洋服や化粧、バッグやアクセサリーなどの装飾品のようなものです。

 食費を削って、健康を犠牲にしてまでブランド品を身に付けるのか、
 それともブランド品を買える経済力がついてから買うのか・・・

 自分の体調なら、ある程度自分で分かります。しかし、
 家の体調は、たとえ自分の家であっても分からないものです。

 我が子が生まれる時、あるいは我が子を育てる時、
 体の変調は親でも実感することが出来ないから、『健康第一』を考えます。

 健康があってこそ、親の経済力がついてきた時、ブランド品を買うなり、
 家族で旅行に出掛けるなり、本来の豊かさを感じることが出来るでしょう。

 心や体の健康よりも、着飾ることを優先する親はあまりいないと信じます。

 『スケルトン』も人間の体も、取り替えることは容易ではありません。
 でも仕上や設備は、後から取り替えるだけで全くイメージが変わります。

 オフィスビルをマンションに変える『コンバージョン』という手法でも
 投資を抑えて、全く違った空間を創り出しています。
 スケルトンがしっかりしているからこそ、出来ることです。

 だから、インフィルに目を奪われず、スケルトンにしっかり予算をかけ、
 インフィルは予算に合わせて取捨選択するようにお勧めします。

 ⇒ 次回に続く


     ┏□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□┓
        ▼今週のワンポイント・アドバイス
     ┗□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□┛


 最近の家づくりは益々重装備になって来ています。
 昔は標準装備ではなかったものが、今では建売住宅でさえ付いています。

 例えば、ペアガラスやウォシュレット、2階トイレも当たり前。
 ひと昔前は、玄関の外までトイレに行くような家もあったのに・・・。
 (あくまで田舎の民家ですよ)(^_^;)

 TV番組の『劇的ビフォーアフター』でも、
 中庭を通って家族がお風呂場に行っているシーンをよく見かけます。

 そのような生活でも、家族が楽しく、豊かさを感じることは可能でしょう。
 多額の借金をしてまで将来返済に窮するくらいであれば、
 現在の経済力で、余裕のある暮らしをする方がいいと私は思います。

 私も二十代の頃は風呂のない家に住んでいました。
 およそ7年間住んだ、東京都葛飾区の木賃アパートから
 近くの銭湯に通った毎日が懐かしく感じます。
 徒歩5分のところに、3つも銭湯があったのです。 (^o^)丿

 自家用車を買ったのも、三十才を過ぎてから・・・
 それまでは自動二輪か公共交通機関を利用していました。

 自動車といえば、今やキーでロックが解除できるのが普通ですね。
 昔はパワーウィンドウもなく、手で回していたのに・・・ (^^ゞ

 車の場合は量産効果で安く出来るのでしょう。
 しかし、住宅の場合は全てがコストアップにつながります。

 2階のトイレが一体何か月分の給料に匹敵するのか...?
 しかし、それが現実なのです。

 では、今週のワンポイントアドバイスです。

☆*☆━━━━━━━━━━━━━*☆*━━━━━━━━━━━━━☆*☆

 1.家づくりのステップは起業のステップと同じ

 2.業者に相談する前に、予備知識と準備期間が必要

 3.優先順位を決めてスタートしよう!(スケルトンが重要)

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■参考情報⇒ http://www.cms-hiroshima.com/clum/vol_17.htm

  ↑コラム『無用の長物』
  (若本が書いたコラムに関連知識を載せています)


【 編|集|後|記 】

 家づくりで優先順位を決めようというのは、
 個性のない器だけの最低限の家を建てようということではありません。

 どこの展示場でも見られる標準的な間取りや仕様、設備に縛られず、
 本当に自分たち家族に必要なものを考えて欲しいのです。

 「ほかを犠牲にしてでもこれだけは欲しい」という空間や
 長年揃えたかった家具など・・・etc

 私も、いずれ「ル・コルビジェ」デザインの家具を置くための
 空間をつくりたいと密かに思っています。
 (妻には内緒です・・。。)(^_^;)

 家具を中心に家づくりをしていくのも、また愉しいことでしょう。
 (もちろん、家族中心が原点ですよ!)

 ではまた、来年♪

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 ◇ 次号予告
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          ▼ 工務店グループの研究 ▼
 
         〜フランチャイズシステムの光と影〜

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 『住宅コスト削減術』や『業者選びのコツ』、『欠陥住宅を防ぐ方法』
 から『住宅ローン攻略法』まで、生涯にわたって豊かさに影響する
 住居費のコントロール方法を週刊で提供していきます。

【発行者が携わっているサイト】

 ▼ 家づくりのトータル支援サービス『住宅CMサービス広島』
   http://www.cms-hiroshima.com/
 ▼ 不動産・住宅取得の学習サイト『住まいのキホン・ドット・コム』
   http://www.sumainokihon.com/
 ▼ 住宅にユニクロ方式の生産システム『セルフ・ビルド・プロジェクト』
   http://www.koukoku-ya.com/sbp/index.html

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