<第53号> 中古住宅購入の注意点
2005.04.4

『住まいづくり専門コンシェルジェ』が綴る家づくり総合マガジン
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.053━2005.04.04━

《隔週刊》 家┃づ┃く┃り┃で┃泣┃く┃人┃・┃笑┃う┃人┃
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                        〜第53号〜
  ◆家づくりは人生最大の「事業」
  ◆事業を成功に導くための、プロのコンサルタントの助言
  ◆あなたも「笑う人」になって豊かな生活を送りましょう!
                    《発行部数2,587部》

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  ⇒このバックナンバーであなたの家づくりの常識が変わります!!
   気になるテーマを印刷して、是非ご夫婦でお読み下さい。
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【もくじ】
 ・中古住宅購入の注意点
 ・今週のお勧めBooks
 ・今週のワンポイント・アドバイス
 ・編集後記
 
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 このメルマガでは、
 現場監督からスタートし、マネジメントの専門家『中小企業診断士』資格を
 取得して、200社を超える住宅会社の経営指導をしてきた発行者が、
 家づくりという大きな「事業」に失敗しないノウハウを提供していきます。

 どこにも影響されない中立的な立場で、住宅業界の実態も伝えます!
 あなたの家づくりのセカンドオピニオンとしてお役立てください。

 ■発行者のプロフィールはこちら
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 こんにちは。発行者の若本です。

 先週、大阪に出張してきました。
 『CPM(限界工程管理)』という手法で家づくりをしている、
 研究熱心なグループの建築現場の視察とセミナーへの参加です。

 広島から、工務店の社長も同行しましたが、
 帰ってきた翌日、その社長から、

 「若本さん、僕は今回眠っていた闘志に火をつけられたよ!」

 と連絡を受けました。
 まだまだ日本の住宅生産の現場には改善余地があるということです。

 この手法は私のサービスの中で今後導入していくとして、
 大阪で新しい出会いを得ました。

 『マンションってどうよ?』というサイトを運営している
 NPO法人住宅情報ネットワークの今村理事長と荻野事務局長です。
 本町の事務所(中央区北久宝寺町)に立ち寄ってきました。

 ⇒ http://www.m-douyo.jp/

 関西限定ですが、新築マンション購入の悩みに100人の専門家が答えます。
 物件情報だけでなく、税金や法律、ローンやトラブル解決など、
 複数の専門家から回答を得られるので、とても参考になるでしょう。

 理事長の今村さんは、『マネーコンシェルジュ』として活躍されている
 若手税理士で、メルマガ『税金を払う人・もらう人』も発行しています。
 (私も創刊時から購読しており、税金がとても身近に感じられます。)

 ■税金を払う人・もらう人
 ⇒ http://www.mag2.com/m/0000133180.htm

 事務局長の荻野さんは、元業界人で、マンション販売の現場に詳しい方です。
 100%消費者側に立ちながら、消費者の声をディベロッパー側に伝えて
 よりよいマンション開発を促すなど、その姿勢に共感を持ちました。

 まだ、戸建てにするかマンションにするか迷っている方は、
 私のメルマガと併せて、荻野さんのメルマガを読むことをお勧めします。

 ■上手なマンションの買い方教えます!〜プロの本音〜
 ⇒ http://www.mag2.com/m/0000134919.htm

 私も専門家に誘われましたが、私の専門は『戸建て住宅』なので、
 別の形で協力することになりました。乞うご期待下さい!

 では、今週も最後までお付合いください。

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 ▼中古住宅購入の注意点  〜性能表示とインスペクション〜
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 日本は、欧米に比べて中古住宅の市場が未整備といえます。
 まだまだ、中古住宅よりも新築の需要が高いのです。

 ちなみに、人口1千人あたりの新築需要は、
 日本がおよそ9.6戸、イギリスは3.2戸です。
 イギリスの3倍、アメリカと比べても1.5倍の新築が建てられています。
 (1999年の住宅着工統計による)

 すでに、日本の住宅の戸数は世帯数に比べて1割以上多く、
 空家も増える中、毎年110万戸の新築が供給されているのです。

 しかし、少子高齢化や経済成長の鈍化、終身雇用の終焉など、
 新築住宅の需要も翳りが見えてきました。

 そこで、経済的負担が少ない中古住宅の市場が見直されようとしています。
 今回のメルマガでは、中古住宅購入の注意点についてまとめました。

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           新耐震基準?
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 先月も、大地震の空白地、福岡が大きな地震にみまわれました。
 私も学生時代を博多で過ごし、友人もたくさんいるのでビックリしました。

 中古住宅でまずチェックするのは、大地震で倒壊しないことです。
 消費者側で確認できるのは、築年数ですね。

 阪神淡路の震災や昨年の中越地震などで倒壊した建物の多くが、
 古い耐震基準で建てられた建物でした。
 (違法な増築や欠陥住宅は論外です・・・)(-_-;)

 『新耐震基準』は、私が博多で建築学科の学生をしていた昭和56年、
 今からおよそ24年前に制定されました。

 当時建てた日本の住宅の耐用年数が26年と言われているので、
 これより以前の中古住宅を買う人はほとんどいないと思います。

 しかし、もしこれ以前の建物であれば、建て替えたほうが無難です。
 経済的には、手を加えるよりも、よほど安く済むでしょう。
 (愛着がある古民家再生などは別ですが・・・)

         ▽ ▼ ▽ 

 そんな古い中古住宅ではなく、築年数の浅い物件を探している場合、
 平成12年4月以降に契約された物件がお勧めです。(^O^)
 築年数で言えば5年未満。

 この年に、『住宅品質確保促進法』が制定され、
 住宅の基本構造部分の欠陥や雨漏りに対して
 施工者側に10年間の保証が義務付けられたのです。

 つまり、それ以前は業者任せの保証だったといえます。

 住宅品質確保促進法には、以下の3つの大きな柱があります。

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 ▼10年間の瑕疵担保が義務化

  完成引渡し後から10年以内に、新築した住宅の基本構造部分に瑕疵
  (欠陥)があった場合、住宅供給者である工務店やハウスメーカーな
  どが無料で補修するように義務付けられました。

 ▼住宅性能表示制度の新設

  施主が住宅の性能を相互比較できるように共通の「ものさし」を設け、
  国の指定を受けた第三者の評価機関が、設計時と建設時に住宅の性能
  を有償でチェックする制度です。

 ▼住宅専門紛争処理機関の設置
  住宅のトラブルを「素早く」「公正に」「円滑に」解決していくため
  に、国の指定を受けた専門機関が設けられました。

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    <ハウスプラス中国住宅保証(株)の品確法ハンドブックより抜粋>


 当初、新築住宅だけの対応だった『住宅性能表示制度』ですが、
 最近は、中古住宅に対しても検査を受けられるようになっています。

 ※詳しくは、ハウスプラス中国住宅保証のホームページへ
   ↓ ↓ ↓ ↓
 ⇒ http://www.jutakuhosho.com/


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          インスペクション
       -------------------------●

 実際、築5年未満程度の中古住宅はお買い得です。
 同じ規模の住宅よりも2〜3割程度は安くなっているでしょう。

 それは、土地の下落や建物の価値の下落だけでなく、
 営業に掛かる経費を、もう購入者が負担しなくていいからです。

 でも、価格的にお買い得だからといって飛びつかないようにしましょう。
 立地や価格だけでなく、建物自体の価値も判断しなければなりません。

 一般消費者が判断できるのは、築年数や間取り程度です。
 しかし、新耐震基準制定以降に建てられた建物といえども、
 本当に、基準どおりの施工が出来ているとは限りません。

 特に昭和から平成にかけてのバブル経済の時に供給された住宅は、
 職人が足りず、儲け主義に走った業者も多いので、
 現場では手抜きが横行していたようです。

 実際、現在私がサポートしている現場の基礎職人もこう話していました。

 「最近、検査機関の検査があるので手抜きは出来ないけど、
  バブルの頃はひどかった。こなせないほど仕事が来て・・・」

 初老を過ぎた、型枠職人さんとしばし現場で昔話を聞いたのです。

 【参考】若本のブログ『家づくりの現場から・・・』
 ⇒ http://blog.livedoor.jp/cms_hiroshima/archives/17141358.html

 いまだに、新築でも役所の検査を受けずに、
 違法建築を続けている業者も少なくありません。

 法が施行されても、基準に基づかない施工をしていれば、
 耐震性能や耐久性は素人目での判断は難しいでしょう。

 そこで、インスペクター(住宅の検査官)の登場です。
 アメリカでは、日本の30倍近くの中古住宅の流通があるといわれ、
 消費者がインスペクターを雇い、中古住宅の査定をします。

 不動産価格を査定する『不動産鑑定士』ではありません。
 建物の状態を鑑定する『インスペクター』という専門家です。

 設計上の耐力壁などの確認だけでなく、実際に基礎の配筋検査や
 筋交いの有無、防火性能などを確認していきます。

 もし、中古住宅を購入される場合は、
 不動産仲介業者任せやリフォーム業者に直接相談するよりも、
 インスペクション業務を手掛ける建築士事務所などに相談しましょう。

 まだまだ数少ないインスペクターですが、
 これから確実に増えていくでしょう。

 あれほど、震災で倒壊した家の映像を目の当たりにして、
 素人判断で中古住宅を買うほど、将来のリスクが大きいことはありません。
 これから何十年も住んでいく家となるのですから、
 やはり賢く買い物をしたいものですね・・・。

 ⇒ 次回に続く

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            ▼今週のお勧めBOOKS
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 若本修治が読んでみて、家づくりに参考になる本を紹介します。

●最強の住宅相談室  <住宅ネット相談室 編>      [ポプラ社]

 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/459108552X/cmshiroshima-22/250-5746502-7798649

 ↑「住宅ネット相談室」と「NIKKEI NET住宅サーチ」がタッグを組んで生ま
  れた2万人の相談実例をまとめた書籍です。
  30名のカウンセラーの回答は、トラブル解決のヒントになるでしょう。

  『マンションってどうよ?』を始め、無料で専門家に相談できる時代です。

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┃若┃┃本┃┃の┃┃本┃┃棚┃今週のお勧めBOOKSが本棚になりました。
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   ↓  ↓  ↓
 http://www.cms-hiroshima.com/mailmag/books2.htm
 アマゾン・ドット・コムですぐに書籍が購入できます。
 私もよく利用しています!! (^_-)<☆

     ┏□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□┓
          ▼今週のワンポイント・アドバイス
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 ようやく新年度になりました。

 住宅ローン減税も、中古住宅に対して条件がゆるやかになりました。
 築年数が撤廃され、「一定の耐震基準を満たしていること」という条件のみ
 つけられ、築20年を超えた木造住宅でもローン減税が摘要されます。

 この「一定の耐震基準」というのが『新耐震基準』です。

 これまで、日本の中古住宅は「古家付きの土地」という位置付けでした。
 大手メーカーの建物でも、たとえ著名な建築家の作品でも同様です。

 20年も経てば、建物自体の価値はありません。
 いくらコマーシャルで「20年も変わらない○○ハウス」と、
 耐久性をPRしても、市場価値でいえばほとんど無いのです。
           ~~~~~~~~

 しかし、将来は変わっていくでしょう。
 ヨーロッパのように成熟した社会に日本も突入しています。

 性能の確かな住宅を手入れしながら資産価値を高め、
 購入したときよりも高い値段で次の購入者が現れるような社会です。
 すでにある社会資本を有効活用することで、豊かさを実感できます。

 中古車や中古パソコンなどが一定の市場となっているように、
 中古住宅もこれから流通量が増えていくでしょう。

 これから新築を購入される方も、10年後、20年後の中古市場を見越して
 「性能が確か」で「可変性の高い」住宅の購入をお勧めします。
 土地はまだまだ下がる可能性・・・“大”ですよ。(-_-;)

 では、今週のワンポイントアドバイスです。

☆*☆━━━━━━━━━━━━━*☆*━━━━━━━━━━━━━☆*☆

 1.昭和56年施行の新耐震基準を満たした建物が最低基準

 2.平成12年以降の中古住宅が狙い目。検査済証を確認しよう!

 3.素人の検査には限界があるので、インスペクターを雇おう!

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■参考情報⇒ http://www.cms-hiroshima.com/clumn/vol_33.htm

  ↑コラム『インスペクション』
   若本が書いたコラムに参考情報が載っています。


【 編|集|後|記 】

 今年から、わが家の次男が小学校に入学します。
 しかし、保育園の卒園式の前夜、急に高熱を出して緊急入院です。

 ずっと練習していた卒園式のイベントでしたが、
 本人が病院のベッドで気が付いたのは当日の夕方・・・

 小さな体に、点滴や酸素マスクなどがつけられ
 骨髄液まで採られて精密検査を行っていました。

 6日間の入院ですっかり元気になりましたが、
 皆さんも健康には留意して下さい。

 背中から骨髄液を採取され、痛みを我慢していた息子を見て、
 私も機会があれば骨髄バンクに登録し、少しでも役に立ちたいと思いました。

 臓器提供意思表示カードは持っていますが、
 こちらは脳死判定や心肺停止がなければ役に立ちません。

 仕事でもプライベートでも、生きているうちに社会に役立ちたいものです。
 まずは、今の住宅業界を変えること!
 皆さんのお力も是非お貸しください。 m(_ _)m

 ではまた、再来週♪

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 ◇ 次号予告
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          ▼ 住宅コストのカラクリ ▼
 
          〜建築本体工事で家は建つ?〜

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●このメルマガでは、
 『住宅コスト削減術』や『業者選びのコツ』、『欠陥住宅を防ぐ方法』
 から『住宅ローン攻略法』まで、生涯にわたって豊かさに影響する
 住居費のコントロール方法を週刊で提供していきます。

【発行者が携わっているサイト】

 ▼ 家づくりのトータル支援サービス『住宅CMサービス広島』
   http://www.cms-hiroshima.com/
 ▼ 不動産・住宅取得の学習サイト『住まいのキホン・ドット・コム』
   http://www.sumainokihon.com/

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