<第80号> 特命と相見積(2)

2006.05.09

       【まぐまぐ公認 殿堂入りメルマガ!】

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《隔週刊》 家┃づ┃く┃り┃で┃泣┃く┃人┃・┃笑┃う┃人┃
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                         〜第80号〜
   ◆家づくりは人生最大の「事業」
   ◆事業を成功に導くための、プロのコンサルタントの助言
   ◆あなたも「笑う人」になって豊かな生活を送りましょう!
                     《発行部数4,947部》

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 【今週のテーマ】

 ・特命と相見積(2)
 ・今週のお勧めBOOKS
 ・今週のワンポイントアドバイス
 ・編集後記  
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 このメルマガでは、
 現場監督からスタートし、マネジメントの専門家『中小企業診断士』資格を
 取得して、200社を超える住宅会社の経営指導をしてきた発行者が、
 家づくりという大きな「事業」に失敗しないノウハウを提供していきます。

 どこにも影響されない中立的な立場で、住宅業界の実態も伝えます!
 あなたの家づくりのセカンドオピニオンとしてお役立てください。

 ■発行者のプロフィールはこちら
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  http://www.cms-hiroshima.com/mailmag/profile.htm
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 こんにちは、発行者の若本です。

 ゴールデンウィークが終わりました。
 5月3日の朝日新聞朝刊(全国紙)に、ほんの少し私が紹介されました。
 生活面の住宅に関するコーナーです。~~~~~~~~~~~

 この大型連休は、多くの住宅会社にとって
 今年後半の「見込み客名簿集め」の一週間だったことでしょう。
 読者の皆さんも『住宅展』等に参加されたかもしれませんね。

 私の方も、相談や入札が4月末から5月初めにかけて重なりましたが、
 4日〜6日は家族サービスのためお休みをいただきました。

 家づくりは、「つくる側」も「住まう側」も、
 家族との良好な関係がとても大切だと思います。

 企業に所属していると、個人の勝手は通りませんが、
 少なくともお休みには家族と過ごす時間を十分に取る人に
 自分たちの家づくりを任せたいですね。

 家づくりは単なる「シェルター」をつくるのとは訳が違いますから・・・

 「休日はどう過ごされていますか・・・?」
 こんな質問からも、家づくりのパートナー選びが変わるかも知れません。

 広島在住の方にお知らせです。
 6月開催の『エネハク』で、若本がセミナー講師をすることになりました!

 ★詳しくは⇒ http://enec-n.energia.co.jp/enehaku2006/
 
 では、今週の本文の始まりです。 

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  ▼特命と相見積(2)       〜相見積のススメ〜
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 前回のメルマガでは「特命工事」に関して考えてきました。
 日本人の多くは「ここまで動いてくれたから、頼まなければ申し訳なくて」
 と、なぜか発注者側が『申し訳ない・・・』という心情になります。

 これは、例えていうなら、『利息制限法』をオーバーして貸し付けた消費者
 金融会社に対して、期日に返済しなければ「申し訳ない」と、他から借りて
 まで返済する日本人のメンタリティと重なります。

 某大手消費者金融が異例の業務停止命令を受けましたが、このような日本人
 の『思考回路』が多重債務者やローン破産による自殺を生んでいる要因です。

 ホント、日本人は良くも悪くもお人好しが多いですよね!
  (誤解を恐れずに言ってしまいますが。)

 ちょっと、ネガティブな話題になってしまいました・・・(^^ゞ

 しかし、本来、立場は対等であり、こちらは「お客様」なのです!
 比較検討し、選ぶのは100%発注者側にあるのです。
        ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 そのためには、まず対等な立場に立つ必要があります。
 今週のメルマガでは、発注者として対等な立場を勝ち取り、
 相見積で業者選定をしていく方法を考えて行きます。

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          自分が動こう!
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 最近、ガソリンや灯油などの価格が上がっていますね。
 原油の卸売価格が上昇しているので、石油の小売も大変です。

 しかし、私が利用しているスタンドは、5円/リットル程度安いのです。
 それは、セルフサービスの会員制スタンドを利用しているからです。

 初回に低料金の会費を支払い、100リットルのプリペイドで購入します。
 給油はセルフで自分自身が動くため、従業員は少なくて済みます。
 (リピート客なので、集客コストも安く済みます)

 ガソリンの「質」自体はそれほど違うものではありませんし、
 店の対応が悪いわけでも、掃除が行き届いていないわけでもありません。

 窓拭きや車内のゴミの処理をしてもらって「悪いね〜!」と、
 お客が従業員に気兼ねすることもありません。

 スーパーなども元々は「セルフサービス」によって、
 百貨店や専門店との価格差を出していきました。

 自ら動き、自分で判断することで、価格が安くなり、
 店員に気を使うこともなく、「お客」として振舞えるのです。

 では、住宅に置き換えてみましょう・・・

 プロに動いてもらえば、コストが掛かるのは当然です。
 それを「サービスだから」と甘えてばかりいると、心苦しく感じるのです。

 すべて相手に動いてもらい、無料の情報をもらい続けると、
 「申し訳ない」という感情も次第に大きくなっていくでしょう。

 そんな顧客心理を業者側が知らないはずはありません。

 自ら積極的に動き、あまり相手が動かなくても良いようにすると、
 能動的に情報が集まり、「申し訳ない」という感情は小さくなります。

 そのポジションに立たない限り、業者主導の家づくりになってしまうのです。

          ▽ ▼ ▽ 

 まずは、営業マンに来てもらうことからやめましょう!
 来てもらうと、気持ちが「受け身」になってしまいます。
 相手のペースで押し込まれてしまいかねません。

 例えば、土地の資料も自分で法務局に行き、地積測量図を取得しましょう。
 住宅ローンも、住宅金融公庫や給与支払いをしている取引銀行の住宅ローン・
 センターなどに行って、事前に相談してみましょう。

 自らが動き、情報収集することで分かってくることが増えてきます。
 せっかく一世一代の家づくりなので、出来るところまで自分で動きます。

 住宅金融公庫には、安くて役に立つ家づくりの本もたくさんあります。

 住宅展示場での情報収集も行い、自分たちの家づくり像が固まってきたら、
 自分たちの家づくりの要望を、箇条書きにでもしてまとめていきます。
 この時点では「思いつくまま」でもいいのです。

 これで、家づくりの基本コンセプトの原型が出来ました。

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          相見積のススメ
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 ここで言う「相見積」は、厳密な意味での「見積比較」ではありません。
 正直、一般の施主では「相見積」を複数企業にさせるのは無理です。
 例え提出してもらっても、中身の精査は困難です。

 ここでは「業者選びのための比較検討材料を出してもらう」ことに特化し、
 「シロウト施主が実施する競争入札」で、話を進めていきます。

        ☆彡------☆彡------☆彡

 自ら足を運んで情報収集し、家づくりのコンセプトをまとめました。
 できれば、気になる会社の外観や内装の写真も入手しておきます。
 (雑誌・広告の切抜きや、営業マンからもらったパンフレットなど)

 プランや見積をお願いしようとする会社を数社ピックアップしたら、
 こちらからアポイントを取って、相手の事務所に出掛けましょう。

 ほやほやの新人営業マンではなく、
 店長クラスや設計担当者など経験豊富なスタッフに応対してもらいます。

 アポイントを取って行けば、間に合わせの担当者ではなく、
 成約の確実性の高い、優秀な担当者をつけてくれるでしょう。

 いい担当者に出会うには、「偶然」に期待してはダメです。
 自らがそのチャンスをつくるのです。

 建築予算を除いて、自分たちの希望を書面で伝え、質疑応答を行ないます。
 ~~~~~~~~~~~~~~~~
 あるいは建築費用の上限だけ伝え、それを超えた提案は受け入れないこと、
 他社にも同じ条件で提案をもらうことなどを伝え、提出期限を告げます。
 (最初に予算をバラさないのが「ポイント」です)

 同じ「課題」に対して、各社がどのような回答を提出するのか楽しみです。
 それぞれが、ある程度粒ぞろいの精鋭を揃えてくれているでしょう。
 ここでは、あえて間取りや工法を統一する必要はありません。

 各社のアイディアや特長を見極め、
 さらに自分の敷地にあった具体的な情報を引き出すチャンスです。

 恐らくこの段階では、多くの企業は見積の明細は出してくれないでしょう。

 無理な交渉はせず建築本体工事のほか、付帯工事やオプション、諸費用など、
 建築プロジェクトの「全体金額」が比較できれば良しとします。

 自ら能動的に動けば、この段階で「申し訳ないからそろそろ・・・」という
 感情はほとんどないはずです。

 業者に対するイニシアティブが取れれば、あなたは立派な『発注者』です。

 本来「特命」でしか動かないはずの、優良工務店も、
 あなたが積極的に動くことで、入札でも対応してくれるかも知れません。
 相手に最小限の無駄な作業しかお願いしないからです。

  「あんなに熱心な人に対して、邪険にするのは申し訳ない・・・」
  「きっと、私たちの家づくりのこだわりも理解してくれるだろう・・・」

 ここで、業者と施主の立場が逆転するのです。

 ⇒ 次週に続く

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             ▼今週のお勧めBOOKS
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  若本修治が読んでみて、家づくりに参考になる本を紹介します。

●絶対に失敗しない家づくり

                 市村博 責任編集  [廣済堂出版]
  ⇒ http://tinyurl.com/jrpt6

 ↑『間違いだらけのハウスメーカー選び』シリーズでおなじみの「ホーム・
  インスペクター」市村さんが本音でまとめた本。

  タレントのナンチャン(南原清隆さん)が'97年に購入した建売住宅の
  リフォーム工事の監理をした市村さんとの対談のほか、事前にアポイント
  を取った大手メーカー展示場の視察レポート、大手20社の独自評価など、
  ユニークな編集で、これから家を建てる方には大変参考になる本です。

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┃若┃┃本┃┃の┃┃本┃┃棚┃今週のお勧めBOOKSが本棚になりました。
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  アマゾン・ドット・コムですぐに書籍が購入できます。
  私もよく利用しています!! (^_-)<☆

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        ▼今週のワンポイント・アドバイス
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 いよいよ、当社も5周年を迎え、第6期に入りました。

 私が会社設立した時も、設立登記など自ら動きました。
 一生に何度もない経験なので、出来る限り自分で調べ書類も作りました。

 公証人役場や法務局、税務署など「初めてなので教えてください!」と
 堂々と行けば、初めは多少驚かれても、業務なので教えてくれます。

 司法書士さんなどの専門家を使えば楽に会社設立出来ていたでしょう。
 しかし、自分自身にはその経験やノウハウは残りません。

 せっかく貴重な体験ができるのを自ら放棄したようなものです。
 友人が会社設立するといっても、司法書士を紹介するくらいしか出来ません。

 家づくりも同じです。
 仕事が忙しいかもしれませんし、
 シロウトだからプロに任せたい気持ちも分かります。

 しかし、折角一世一代の楽しいイベントであり、
 これから先も経験できない人生最大のプロジェクトです。

 特命で「業者任せ」にせず、家づくりを楽しみましょう!
 きっと、コストや性能面だけでなく、あなたの人生に幅が出てくるでしょう。

 では、今週のワンポイントアドバイスです。

☆*☆━━━━━━━━━━━━━*☆*━━━━━━━━━━━━━☆*☆

 1.自分が動かず、相手ばかり動けば「業者ペース」になりやすい。
      ⇒ 「申し訳ない」という心情が立場を弱くする

 2.自ら積極的に動くことが、業者との対等な関係を築く基本。
      ⇒ アポイントを取って出向けば、優秀な担当者と出会える?

 3.対等な関係から「競争入札」をお願いしよう!
      ⇒ 入札は「比較検討材料」を揃えることを目的とする

☆*☆━━━━━━━━━━━━━*☆*━━━━━━━━━━━━━☆*☆

■参考情報 ⇒ http://www.cms-hiroshima.com/clumn/vol_2.htm

   ↑コラム『見積比較1』
    (若本が以前書いたコラムに、参考情報があります。)

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【 編|集|後|記 】

 私は現在分譲マンションに住んでいますが、
 先頃「長期修繕計画のための建物診断調査」の説明会が開かれました。
 GW最終日の、皆の隙間を縫ったようなタイミングです。

 サラリーマン時代は、管理組合の理事なども経験し、
 芸予地震の時には修繕計画の見積書もチェックしました。

 が、最近は忙しく、ほとんど管理組合の会合は出席できていませんでした。

 私の入居するマンションも、築11年が経過し、
 2年後には外壁を中心として大規模修繕が予定されています。

 分譲業者である不動産大手「野村不動産」は、数ヶ月前に広島から支店が
 撤退し、賃貸管理などは、地元大手のディベロッパーに移管されました。

 マンション管理業務だけは、野村不動産の子会社「野村リビングサポート」
 が行なっており、1000戸もある巨大マンション群の管理や修繕は、
 ほぼ「野村リビングサポート」の手のひらです。

 2年後には、これまで積み立ててきた「長期修繕積立金」では間に合わず、
 今年から月額4千円も管理費がアップした上で、1戸平均66万円の一時
 金負担が生じるという説明でした。

 修繕委員会や管理組合の理事会など、長期間討議し、まとめた案が提示され、
 その苦労に、いきなり口を挟むのも穏やかではありません。

 この顛末は、またマンション編としてメルマガで取り上げたいと思います。

 それにしても、野村不動産のような大手でも広島支店を閉鎖し、
 また、戸建住宅の子会社「野村ホーム」は解散しました。
 外断熱で頑張っていたハウスメーカーです。

 ⇒ http://www.nomura-re.co.jp/news/2005/images/050420.pdf

 「大手の長期保証がついているから安心!」とか、「一部上場企業だから
 倒産しない」な〜んていうセールストークは、信用しないように!

 そう言っている本人だってリストラされる運命かもしれません。

 例え企業業績が良くても、不採算部門から撤退する企業は相次ぎます。
 20年後に、その住宅会社がある確証はどこにもありません。

 「保証」という言葉を信じ過ぎないように・・・
 皆さんは「お人好しだ」と言われないことです。

 ではまた、再来週お会いしましょう♪

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