<第83号> 大手企業の安心感とは

2006.06.19

       【まぐまぐ公認 殿堂入りメルマガ!】

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《隔週刊》 家┃づ┃く┃り┃で┃泣┃く┃人┃・┃笑┃う┃人┃
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                        〜第83号〜
   ◆家づくりは人生最大の「事業」
   ◆事業を成功に導くための、プロのコンサルタントの助言
   ◆あなたも「笑う人」になって豊かな生活を送りましょう!
                     《発行部数5,015部》

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 【今週のテーマ】

 ・大手企業の安心感とは
 ・今週のお勧めBOOKS
 ・今週のワンポイントアドバイス
 ・編集後記  
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 このメルマガでは、
 現場監督からスタートし、マネジメントの専門家『中小企業診断士』資格を
 取得して、200社を超える住宅会社の経営指導をしてきた発行者が、
 家づくりという大きな「事業」に失敗しないノウハウを提供していきます。

 どこにも影響されない中立的な立場で、住宅業界の実態も伝えます!
 あなたの家づくりのセカンドオピニオンとしてお役立てください。

 ■発行者のプロフィールはこちら
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 こんにちは、発行者の若本です。

 このメルマガの発行部数が、とうとう『5千部』を超えました!!
 読者の皆さんに支えられ、ここまで発行することができました。
 引き続き宜しくお願いいたします。

 前回のメルマガで紹介したセミナーは、
 久しぶりの講演で、しかも劇場型のホールだったので少し緊張しました。

 お休みのところご来場いただいた方はありがとうございました。m(_ _)m

 ⇒ http://esumai.livedoor.biz/archives/50483155.html

 配布資料に「メルマガバックナンバー」を一覧表にして挿入しました。

 しかしよく、これほどいろんなテーマで家づくりの話を書けたなぁと、
 我ながらに感心しました。当然、すべてオリジナルな情報です。
 
 では、今週の本文の始まりです。 

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  ▼大手企業の安心感とは?    〜変化に対応できない大企業?〜
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 最近の気になるニュースといえば、
 やはり「ジーコジャパン」のワールドカップでしょうか?

 クロアチアとは引き分けましたが、崖っぷちには違いありません。
 プロ野球のように、崖っぷちから劇的な勝利を勝ち取ってもらいたいですね!

 一方、先週より、Mファンドのインサイダー取引疑惑から
 日銀総裁にまで飛び火した様々な疑惑が連日報道されています。

 建築業界では、まずS社のエレベーター事故のニュースです。
 「世界第2位のエレベーター会社」というから驚きです。

 沖縄の集中豪雨の影響で、マンションが倒壊の危険にさらされているのも、
 すごい映像でしたね・・・ 
 しかも、築10年程度とは思えないような外部の劣化。

 そんなニュースの影で、大手ハウスメーカーS社に対して
 3億円を超える損害賠償を求めた訴訟で、最高裁から上告審判決がありました。

 京都の男性の請求を棄却した大阪高裁の判決を破棄し、審理を差し戻しです。

 このメルマガ紙面では、詳しくは解説できませんが、
 ともに業界トップクラスの業績を誇る「S社」による被害です。

 ヒルズ族の人たちは、マネーゲームが過熱した感がありますが、
 それこそ、伝統ある一流企業の不祥事が相次ぎます。

 今回のメルマガでは、20世紀に成長した大企業が、
 21世紀でも本当に安心を提供できるのかを考えていきます。

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          大手の安心感!?
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 今、日本企業全体で「安全神話」の崩壊が懸念されています。

 国会は閉幕しましたが、今国会の目玉は「食肉の安全」や「建物の安全」
 そして「証券市場の安全」など、『利益追求の弊害』を正すということが、
 大きなテーマだったような気がします。

(もちろん官製談合や社保庁の問題、教育基本法、共謀罪などもありました)

 今年に入ってからも、多くの一流企業が「業務停止命令」や「指名停止」
 あるいは「役員報酬返上」や「トップ逮捕」など、連日報道されています。

 IT関連企業や、消費者金融など、法律の枠いっぱいを使って
 法律の「グレーゾーン」で儲けようとした人たちばかりではありません。

 グレーゾーンで儲けていた人たちだって、有名企業です。
 国会議員や日銀総裁までバックアップしていたのですから・・・

 「どうする〜 ア●フル♪」

 こんなCMのイメージが、そのまま企業イメージとなっていました。
 冷静に考えれば、そんなわけないのに・・・ (ーー;)

 こんな事件が、一部の「行儀の悪い会社」だけならまだしも、

 日本を代表する損保会社に業務停止命令が下ったり、
 財閥系の都市銀行が、優位的立場を利用して金融商品を売りつけたり・・・
 感覚が麻痺するほど、毎月のように大手企業の不祥事が報道されます。

 大手ハウスメーカーS社が最高裁から差し戻された判決も、
 4億円もの融資をした大手都市銀行も同時に訴えられています。
 融資をした銀行も「片棒を担いだ」ということです。

  「ちゃんと、あそこの名刺を出したから間違いないだろう・・・」
  「まさか、あの会社が薦める商品で元本割れはしないだろう・・・」

 以前であれば、公務員や大企業の名刺を出されていたら、
 多くの人が信用していたでしょう。

 事件が発覚するのは、使い込みや顧客名簿の持ち出しなど、
 一部の「個人による犯罪」というのが一般的でした。
 企業側は、すみやかに謝罪し、損失を補填していました。

 その手口は、大手企業のグループ会社のように装ったり、
 手元にある大企業の名刺を悪用して、社員になりすますなど、
 ほとんどが、注意していれば防げる「詐欺的行為」だったのです。

 しかし、最近は「売上至上主義」の弊害による会社ぐるみの犯罪です。
 社員の犯罪を黙認してでも、ノルマ達成を求めた結果です。
               ~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 大手損保会社の民間手法を取り入れた「ノルマ第一主義」は、
 社会保険庁の職員たちまで一斉に不正に走らせてしまいました! (-_-;)

          ▽ ▼ ▽ 

 家づくりをスタートさせると、多くの方が住宅情報誌を購入し、
 総合住宅展示場や郊外の分譲地に出向きます。

 これは、全国どこでも見られるごく普通の行動です。

 最近では「個人情報保護法」が施行され、
 住宅雑誌でも「見るだけパスポート」という便利ツールが付いています。

 個人が、執拗な営業攻勢を遭わなくて済むような環境になってきました。
 展示場を持っている住宅会社にとっては、とてもやりにくい時代です。

 とはいっても、あれだけの展示場を維持し、広告宣伝していれば、
 営業マンにノルマがないほうがおかしいですね?

 営業所同士を競わせ、支店間でノルマ達成のコンテストを行ないます。
 社内には「棒グラフ」が張り出され、否が応でも実績を求められます。

 展示場では「着座率」まで計測されます。
 (詳しくは説明しませんが・・・)

 そんな職場では、「お客様第一主義」よりも
 「販売実績」が優先されるのは、火を見るよりも明らかです。

 しかも「販売しているもの」は、10年選手でもすべては把握できない
 「住宅」という、規模も金額も大きな『特殊な商材』です。

 入社1〜2年の社員が、何のトラブルもなく
 お客様にお引渡しできるほうが「奇跡」に近いのです。

 しかし、食品や自動車のような消費財を扱うメーカーと違って、
 不祥事が発覚しても、すぐに消費者の不買運動には繋がりません。
 そもそも、ほとんど不祥事は表に出てきません。

 なぜなら・・・

       ●------------------------
          購入・買替え頻度
       -------------------------●

 日々食材を購入するスーパーなどは、
 いくつものお店で試し買いをしたり、価格の比較が容易です。

 飲食店でも「まずい」とか「サービスが悪い」という評判が立てば、
 近所の人たちは二度とその店には行かなくなるでしょう。

 特に「主婦のクチコミ」は影響が絶大です。

 家電製品や自動車は、買い替えの頻度がもう少し長くなりますが、
 「リコール」となれば、対象製品すべての修理が義務付けられています。

 リコール隠しなどをした企業は、
 中古でも他メーカーに買い換えられたり、不買運動に巻き込まれます。

 つまり、消費者の声に敏感にならなければ、
 明日からでも、商売に支障が出てしまうのです。

 では、住宅はどうでしょうか・・・?

          ▽ ▼ ▽ 

 一般的に賃貸以外は、一生に一度か二度しか購入機会はありません。

 不動産は「製造物責任」を問われるPL法も適応されず、
 ほかの消費財のように「リコール」制度もありません。

 個別に発生する、クレームや訴訟は「個別」に処理され、
 よほどでなければ隣近所も知りません。

 現在の建物を売って買い換えるということも容易ではありません。
 ローンという負債を抱えていると、逆ザヤで新たな負担が発生します。

 耐震偽造マンションの購入者はまさにそんな状況になっています。

 食品であれば、例えば食中毒は集団発生します。
 自動車のリコールなども、不具合は大量に報告されます。

 まずい飲食店や、従業員の態度の悪いお店も、
 何人もの人が利用して、次第にクチコミで広がります。

 1人だけだと「気のしすぎ」とか「まぁこんなものか」で終わるか、
 ずっと我慢しながら生活を続けます。

 し・か・も

 ちょっとした不具合や改修工事に対応してもらうのも、
 多くは施工してもらった住宅会社や工務店です。

 他の商品やお店のように

 「あんなところ二度と付き合わなくても全然困らないワ!」

 という訳には行かないケースが多いのです。

 だから、耐震偽造マンションやエレベーター事故などのように、
 複数の被害者や不具合が、『同時多発的』に報告されない限りは、
 住宅や建築の不祥事が表に出ることはほとんどないのです。

 ま・さ・に

    >>> 消費者にしっぺ返しされないビジネス <<<

                      なのです!!

 多くの商売は、リピート購入や紹介客などがなければ商売が成り立ちません。
 生保や損保でさえも、途中で大量解約が相次いだら屋台骨が揺れます。

 政治家だって『選挙』という「みそぎ」で市民からしっぺ返しがあります。

 昔の家づくりは、地元の工務店や職人がつくっていたので、
 へんな仕事をすると、必ずしっぺ返しがありました。

 しっぺ返しのあるビジネスは『顧客第一主義』にならざるを得ないのです。
 お客さんに喜んでもらえるから、次の仕事に繋がるのです。

 でも、住宅は「代金さえ回収してしまえば」企業にダメージはありません。
 何も知らない次の見込み客にアプローチして、受注活動に励みます。
 人の噂も75日とも言われます・・・ (>_<)

 そんな事情をメーカー側は知ってか知らずか・・・

 今日も、実態とかけ離れたイメージ広告で、
 「大手メーカーだったら安心!」というイメージを植え付けています。

 その実態は・・・ (ワンポイントアドバイスに!)

 ⇒ 次週に続く

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             ▼今週のお勧めBOOKS
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  若本修治が読んでみて、家づくりに参考になる本を紹介します。

●現場監督がズバリ!"家づくり"ここを気をつけろ

                 佐久間 哲 著  [ニューハウス出版]

 ⇒ http://amazon.co.jp/o/ASIN/4889692142/cmshiroshima-22/

 ↑住宅会社での営業・現場監督での13年間の経験を踏まえて書かれた本。
  現在は、行政書士として独立されている「第三者的立場」から、はじめて
  家を建てる方向けに、やさしく基本中の基本を押さえた本です。

  ■ニューハウス出版
   ⇒ http://www.newhouse.co.jp/

  いよいよ、私の出版プロジェクトもスタートしました。
  ようやく、目次の構成をまとめ、出版社に提出したところです。

  上記の書籍と同様に"ズバリ"、いやいや住宅業界を"バッサリ!"と斬る
  くらいの内容で書きたいですね。

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┃若┃┃本┃┃の┃┃本┃┃棚┃今週のお勧めBOOKSが本棚になりました。
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    ↓  ↓  ↓
  http://www.cms-hiroshima.com/mailmag/books2.htm
  アマゾン・ドット・コムですぐに書籍が購入できます。
  私もよく利用しています!! (^_-)<☆

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          ▼今週のワンポイント・アドバイス
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 住宅のコマーシャルを見ると、女優やさやわかな男優を起用して
 企業イメージをPRする広告が多く放送されています。

 住宅情報誌も、多くの住宅メーカーが、
 自慢のモデル住宅を写真入りで紹介しています。

 なかには、イメージだけでなく性能をPRしている会社もあります。

 例えば、実大の住宅実験によって、さまざまな地震波で建物を揺らし、
 自社の耐震性能の高さを映像で見てもらおうというものなど・・・。

 家の計画がないときに、何気なく見ていると
 「この会社はとても頑丈な建物をつくっているんだなぁ・・・」
 と多くの人は潜在意識に刷り込まれるでしょう。

 しかし、私が見るポイントは別のところにあります。

 「あの実験棟は真四角な建物で、窓の位置も1・2階とも同じだなぁ」

 一般の住宅街でも見られないほど、総2階で、
 壁の配置や重心の位置など、最もバランスがいい建物形状にしています。
 建売りでさえ、あんな形状の建物は見かけません。

 その後に、これまた住宅街では見ないような、
 住宅展示場仕様の70〜80坪の家の画像とメーカー名が重なります。
 いいイメージで終わりますねぇ〜

 「どうして、この複雑な形状の建物で耐震実験をしないんだろう・・・?」

 私じゃなくても、単純な疑問が頭をかすめませんか!?

 そして、

 「どうして、自社の研究所じゃなくて
  大手ゼネコンの研究所を借りて実験しているのだろうか?」

 画像の下に「●●組技術研究所」という表示が目に付きます。

 自社の実験では「お手盛りがあるから」と、
 ゼネコンに実験を依頼しているとはとても思えません。

 であれば、大学などに依頼すればいいと思いませんか?

 しかも、このような実験は、最高のデータを得るために、
 ボルトの締め付けなどは、何重ものチェックがされるハズです。

 この実験結果が、あなたが自由設計で頼んで、地元の職人が組み立てた家で、
 本当に「実験結果どおり」の耐震性能が期待できると思われますか・・・?

 どうも、日本人はイメージに左右されやすい国民のようです。

 では、今週のワンポイントアドバイスです。

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 1.日本では、以前のような「安全神話」が崩れ始めた。
      ⇒ あらゆる業界で、一流企業の不祥事が表沙汰に!

 2.しかし、住宅業界はまだ「大手信奉」が強い。
      ⇒ イメージ戦略が功を奏す・・・?

 3.購入頻度の低さと、集団発生しないクレームが住宅業界の温床!
      ⇒ イメージに左右されず、本質を見極めたい!

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■参考情報 ⇒ http://www.cms-hiroshima.com/clumn/vol_51.htm

   ↑コラム『住宅展示場』
    (若本が以前書いたコラムに、参考情報があります。)

    ちょっと、辛口すぎるかも・・・?(笑)

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【 編|集|後|記 】

 今回のメルマガは久しぶりに「辛口」だったかも知れません。
 講演会などでは、主催者の手前もあり、あまり辛口の発言は出来ません。

 テレビCMでも、住宅雑誌でも、スポンサーこそ神様です。
                ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 刑事事件になるなどの、よほどのことがなければ、
 広告主に対する辛口コメントは、差し控えるようにされるでしょう。

 へんな発言や記事が出たら、スポンサーから圧力も掛かります。
 降板や配置転換など、生活が脅かされるかも知れません。

 プロ野球選手が、微妙な判定にキレて、
 スポンサー企業の「空き缶」を蹴り飛ばしたら、
 翌日には球団職員と共にスポンサー企業に頭を下げに行ったそうです。

 これが、実際に「ビジネスの世界」です。

 耐震偽造のA建築士も、生活の将来不安から偽造に手を染めました。

 大手企業は、資金力や有能な弁護士も含めて、
 あらゆる圧力をかける術(すべ)を持っているのもまた事実です。

 その力を、「売上至上主義」ではなく、本当に「顧客第一主義」に
 使ってもらいたいと切に願っています。

 そのキーワードは「情報の透明化と共有」だと思います。

 証券取引法違反容疑で捕まった人たちも、
 電子メールという「情報共有ツール」で犯罪が立証されました。

 この道具がいい形で使われ、利害関係者に情報公開されれば、
 本当の意味で安心できる家づくりが出来るのではないかと思います。

 大企業は、情報を遮蔽する「中間管理職など」が、
 いつまで経っても20世紀型企業から抜け出せない要因です。

 Web2.0時代の21世紀型企業が住宅業界にも求められますね!

 ではまた、再来週お会いしましょう♪

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