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        【まぐまぐ公認 殿堂入りメルマガ!】 
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.098━2007.07.19━ 
《隔週刊》 家┃づ┃く┃り┃で┃泣┃く┃人┃・┃笑┃う┃人┃ 
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                         ~第98号~ 
    ◆家づくりは人生最大の「事業」 
    ◆事業を成功に導くための、プロのコンサルタントの助言 
    ◆あなたも「笑う人」になって豊かな生活を送りましょう! 
                      《発行部数4,504部》 
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  【今週のテーマ】 
 ・産直の木の家を建てたい! 
  ・編集後記  
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  このメルマガでは、 
  現場監督からスタートし、マネジメントの専門家『中小企業診断士』資格を 
  取得して、200社を超える住宅会社の経営指導をしてきた発行者が、 
  家づくりという大きな「事業」に失敗しないノウハウを提供していきます。 
 どこにも影響されない中立的な立場で、住宅業界の実態も伝えます! 
  あなたの家づくりのセカンドオピニオンとしてお役立てください。 
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  こんにちは、発行者の若本です。 
 少し前の新聞記事ですが、 
   >>> 「住宅維新でシェア1割狙う」 <<< 
         というタイトルが目に留まりました。 
    
  地元紙『中国新聞』の経済欄に、ミサワホームの創業者 
  三沢千代治さん(現ミサワインターナショナル社長)の写真が出ていました。 
 ミサワホームとの縁は3年前に切れ、新しい事業を始めたそうです。 
 「木は切り倒した所から緯度1度分の110キロ離れると強度が落ちる。」 
  「地元産の木造住宅は長持ちする。」 
  「全国1万店の工務店と提携し住宅シェアの1割を狙う!」 
 明治維新の志士を輩出した山口県で発表したということです。 
 立場が変われば、言うことも変わるのでしょうか・・・?(@_@;) 
 工務店や材木屋の社長の言葉なら分るのですが、 
  あれほど「プレハブ住宅」を売ってきた人がそんなこというの?! 
 読者のみなさんはどうお感じになりますか? 
 記事の最後に、三沢社長の言葉がこう書かれていました。 
  
 「地産地消や販売管理費を抑える家づくりをやり残していた」 
 これまで「本当は大切なこと」が出来ていなかったということです。 
  ようやく、過去の誤りに気付いたのでしょうね。(-_-;) 
  元大手ハウスメーカー創業者の言葉が「重い」のか 
  それとも「軽い」のか、その判断は読者のみなさんにお任せします。 
    
  では、今週の本文の始まりです。  
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   ▼産直の木の家を建てたい!  ~材木業界の現状とは?~ 
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 最近は木造住宅が見直されていました。 
  大手プレハブメーカーも、こぞって木造住宅(および木質系住宅)に 
  かなり力を入れて新しいブランドや組織をつくってきました。 
 床も「無垢材」が人気です。 
  暖かい感触や、調湿作用、何よりその質感が日本人の心を捉えるようです。 
 そして、こだわればこだわるほど、 
  木の産地や、その加工法が気になってくるようです。 
 「木曽檜か吉野杉を使い、手刻みの加工でお願いできますか?」 
  「切り時に伐採され、自然乾燥させた地元産のヒノキを使えますか?」 
 私も、このような相談を受けるようになってきました。 
       ●————————- 
           木の切り時って? 
        ————————–● 
 長持ちする木の家を建てたいというKさん。 
  打合せにはご夫婦だけでなく、必ずお父さんがついてきます。 
 「あなたのところは、木曽檜を使えるのか・・・?」 
 お父さんが真剣な顔で質問を切り出しました。 
 私の会社は仕入れや工事をやっていないので、 
  ご要望を聞き「入札の条件」に入れるか、仕入れ先を紹介します。 
 独立前の会社で、岐阜県の森林組合の仕事もしていましたので、 
  木曽檜を調達するルートも知らないわけではありません。 
 地元広島を始め、九州や関西、静岡などの 
  材木屋の社長も知っているので、名刺のコピーをお渡ししました。 
 「木の伐採時期や乾燥方法は・・・?」 
 また、お父さんからの質問です。 
  こんなことまで質問してくる人はあまりいらっしゃいません。 
 「彼岸を過ぎて、少し涼しくなって木が冬眠に入る頃・・・」 
  「機械乾燥もありますが『葉枯らし』という方法もあります♪」 
 一通り説明をすると、今度は大工に対する質問です。 
 いくつもの「鋭い質問」が続き、 
  ようやく少しお父さんの乗り出した体が引きました。 
         ▽ ▼ ▽  
 お父さんが三十代で建てた家は、 
  田舎の大工さんに建ててもらったそうです。 
 その大工に「地元産のヒノキ」だと説明を受け、 
  二十数年間住み続けた家が、実は「スギ」だったと数年前に知りました。 
 その時建てた大工は他界しています。(-_-;) 
 「息子が家を建てるときは、その無念を晴らしたい!」 
  「ワシが目利きになって、絶対業者にはだまされないゾ!!」 
 あとからご夫婦に聞いた話です。 
       ●——————- 
          木の家が鉄骨に? 
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 何度かプランを描き直し、いよいよ入札です。 
  5社の工務店が「ヒノキ材の手刻み加工」で見積をしてきます。 
 最近は、ほとんど「プレカット」で、 
  手刻み加工できる大工も減っているので割高です。 
 この間、木の産地や全国の宮大工を訪ね歩いたお父さん。 
  熱心さには頭が下がりますが、息子さん夫婦もあきれ顔です・・・ 
 入札に参加した工務店社長にも「質問の嵐」です。 
  仕入れ先の森林組合まで案内してもらい、材料を見比べています。 
 「絶対、自分の目で確かめたものしか採用しない!」 
 地産地消を提唱している設計事務所や林業家、 
  車で走っていて見つけた材木屋、すべて声を掛けていきます。 
 「第三者の代理人?そんなもの・・・」 
 まるで、親の勧める「許婚(いいなずけ)」がいるのに、 
  都会から見ず知らずの「婚約相手」を連れて来たかのようです。 
 私もそれ以上割って入ることも出来ないので、 
  しばらく静観していることにしました。 
         ▽ ▼ ▽  
 お父さんがどこに行っても、希望の材料が揃いません。 
  あると言われても見積を出してもらうと、とんでもない金額になります。 
 「この材料はうちで建てるお客さんだけにしか出しませんから!」 
 ようやく見つけても、そんな材木屋さんしかありません。 
  若い奥さんから私のほうに報告が届きます。 
 「切り時に伐採した地元のヒノキを、自然乾燥で・・・」 
 私も経営コンサルタントとして相談に乗った林業家に聞いてみました。 
 「社長、私の相談者で希望の材料が揃いますか・・・?」 
 ホームセンターの進出で経営が厳しくなり、 
  自社加工場で木材の小売りをしたいと相談を受けた林業家です。 
 「うちの山には、60年前に植えた杉や桧が2万本ある!!」 
 そう豪語していた林業家の社長は、 
  年に2~3棟は、和風住宅の建築請負もしているそうです。 
 しかし、私の問い掛けに・・・ 
 「う~ん・・・、来年だったら用意できるかもしれないが・・・」 
  「ワシが組合長をやっている●●森林組合でも、揃わんじゃろうなぁ・・・」 
 そば屋の出前でも、これほど待たせません。 
  客が来たら木を切りに行くような商売をしていて、 
  ホームセンターに対抗できるはずがありません!!(-_-;) 
 結局お父さんは決断しました! 
 「もう鉄骨にしろ!S社とA社の営業マンを呼んでおいたから!!」 
 あっけに取られるご夫婦に、 
  自らプランを描いて2社に説明するお父さん。 
 鉄骨の家に住む今でも、奥さんから時々便りがあります。 
   >> 私たちは木の家に住みたかったぁ~! << 
 ⇒ 次回発行に続く 
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【 編|集|後|記 】 
 輸出大国になった中国の実情がニュースで伝えられています。 
  食の安全も、知的所有権も「金儲け」の前には、気にも留めないようです。 
 北海道の食肉会社よりもさらにヒドイ映像にビックリです。 
 「金儲け」が目的になると、人間はそこまでするのか・・・? 
 私が懸念しているのはインターネットです。 
  ネット上に氾濫している「何千万円稼ぐ!」という情報。 
  週末起業や副業など、会社に対する忠誠心も薄れています。 
 私もメルマガを発行する前に騙されました。 
  まぐまぐで一気に読者を集める方法を書いた「情報商材」です。 
 「ヤフオク(ヤフーオークション)で儲ける方法」といったサイトで、 
  5千円くらいで売っていたので、思わず買いました。 
 確かに資料は届きましたが、他人のノウハウをワープロ打ちし、 
  しかも4ページくらいの薄っぺらい情報でした。 
 考えてみれば、ヤフオクは「自宅のゴミを現金に換えよう!」 
  と、不要な物を高く転売して儲けている人たちもいるようです。 
  そのノウハウがまたネット上で売れるという「再生産」・・・ 
 姉歯問題に端を発した建築基準法の大改正も、 
  今、住宅業界では確認申請が機能不全となり大混乱になっています。 
  まじめに仕事に取り組んできた人たちも巻き添えです。 
 食の安全も、ネット通販やオークションなども同様です。 
  あまりにも迷惑メールが多いので、メルマガも読まれなくなってきました。 
 やはり、信頼できる人たちのネットワークが一番安心です。 
  次回は私が運営するコミュニティ・サイトを紹介できそうです。 
 【追伸】 
 新潟中越沖地震で震災に遭われた方々に謹んでお見舞い申し上げます。 
  1日も早い復興をお祈りいたします。 
 では、また再来週お会いしましょう! 
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