2004.2.02 第4号
あなたはマンション派?それとも戸建て派? ~デフレ時代の賢い住宅取得とは~
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《週刊》 家┃づ┃く┃り┃で┃泣┃く┃人┃・┃笑┃う┃人┃
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~第4号~
◆家づくりは人生最大の「事業」
◆事業を成功に導くための、プロのコンサルタントの助言
◆あなたも「笑う人」になって豊かな生活を送りましょう!
http://www.cms-hiroshima.com/ 《発行部数1,360部》
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このメルマガでは、
現場監督からスタートし、中小企業診断士を取得して、
200社を超える住宅会社の経営指導をしてきた実戦派コンサルタントが、
家づくりという大きな「事業」を成功に導くノウハウを提供していきます。
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こんにちは。発行者の若本修治です。
今週も家づくりに関する有益な情報を提供していきます。
どうぞ最後までお付合いください。
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▼デフレ時代の賢い住宅取得とは
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デフレ時代とは、簡単にいうと徐々に物価が下がっていくということです。
つまり、「今買うよりも少し先で買う方が安く買える可能性が高い」時代
といえるでしょう。
でも、賃貸住宅の家賃を払い続けるのであれば、
金利が安く住宅ローン減税も延長された今年あたりが「買い時!」
といわれる方も当然いらっしゃると思います。
そこで!
今週は、一足先に「買ってしまった!」私の失敗事例?を紹介します。
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毎年200万円の損失!?
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メルマガの創刊号で、起業してすぐ100万円ドブに捨てた話を書きました。
事業にはリスクがつきものなので仕方ないと、私は考えています。
しかし・・・
住宅を購入するということは、それ以上のお金を失うリスクがあることを
ご存知ですか?しかも、プロでも皆、同じなのです。
▽ ▼ ▽
現在の私の住まいは分譲マンションです。
平成7年に入居し、8年間が経過しました。
これまで住宅金融公庫に支払った金額が、約960万円。(-_-;)
しかも、私の住んでいる団地は、約千戸のマンモス団地なので、
毎月のように団地内の中古マンションがいくつも売り出されます。
そのチラシを見るたびに、私は憂鬱になります。
そうなんです!
マンションの供給過剰が続く現在、中古マンションは暴落状態!!
私のマンションの相場は、どう見ても購入時から
☆★ 1,700万円は値下がりしています・・(>_<) ★☆
つまり、8年半住んで、毎年200万円ずつの値下がりです。
■若本家の住宅ローンの概要と住宅に掛かる年間費用 <初公開!>
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1.ローン返済年額 1,474,112円 (残高 約2,480万円)
(※960万円払ったのに、残債は230万円しか減っていない!!)
2.管理費(長期修繕積立金含む)年額 284,520円(月払約2.4万円)
3.税金(固定資産税、都市計画税) 136,800円
年間負担額【合計 約190万円】
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いかがですか?
マンションの値下がり分も考えると、
年間200万円(値下がり)+190万円(支払い)=390万円
家賃30万円の賃貸に住んでも、お釣りがきてしまいます。
幸い、私たち家族はこのマンションや街並みが好きなので満足しています。
本当に不幸中の幸いです。(何せ私が吟味したマンションですから!)
●リクルートの「住宅情報」首都圏版にも取材された、私の住むマンション!
本当に過ごしやすい、いいところですよ!
こちらに画像があります。⇒ http://www.cms-hiroshima.com/a-city.htm
>> これがデフレ時代の住宅取得の現実なのです!!!<<
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マンションVS戸建て住宅
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私がマンションを購入した頃は、
すでにバブルは崩壊していましたが、地価はいずれ上がるだろうという楽観
的な考え方の人が多くいました。
私自身も、「10年くらいマンション暮らしをし、
マンションを売却した資金を頭金にして戸建てに住もう」と考えていました。
だから、立地や環境にこだわり値下がりしないマンションを選んだのです。
(目の前がサッカースタジアム、新交通システムができ、高速道が開通
市立大も開校し、ショッピングセンターも誘致、これは値上がりも・・・)
当時は、まだこのような「住宅双六(すごろく)」
つまり、中古マンション購入→新築マンション購入→郊外の一戸建て
と進み、不動産の値上がり益で将来は「庭付き一戸建て」(上がり!)
という図式が可能な時代の幻想を引きずっていたのです。
しかし、「今は昔」。
このような楽観的な考えは捨てなければなりません。
マンションでも戸建て住宅でも、簡単には住み替えの出来ない時代となって
しまいました。
あなたならば、どちらを選びますか?
「ローン返済を考えると、戸建て住宅は手が届かない」というあなた。
私もそう考えていました。
しかし、マンションにあって戸建て住宅には掛からない費用が・・・
そうです!
『管理費』(長期修繕積立金・駐車場料金含む)です!!!
好むと好まざるとに関わらず、毎月支払わなければなりません。
(わが家の場合、毎月約2.4万円です。)
しかも、大規模修繕が必要となると、かなりの一時負担金が生じます。
戸建てのように「自分が我慢すれば」とはいかないのです。
例えば2.4万円を3.5%、35年の住宅ローンに換算してみると・・・
581万円借りる計算になります。
(しかも35年間の総支払額は1千万円超!)
つまり
単純計算すると、3,000万円のマンションを買うのと、
3,581万円の戸建てを買うのとでは、住居に支払う負担は変わらない!?
ということになります。
ローン審査の可否は別として、マンションのほうが安く感じるのは、
「管理費」がローン返済額に含まれていないからです。
「マンションがいいか、戸建て住宅がいいか・・・」
これは、通勤・通学や防犯、近所づきあい、区分所有の問題 etc...
多くの判断基準があり、価値観の違いもあるので、
決して他人が「どちらが良い」と決められるものではありません。
しかし、「株」のように値上がりする可能性のあるものではなく、
現段階では、「値下がり確実」なものが土地や住宅といえるでしょう。
ですから、営業マンのトークに心動かされて、
借入れ限度額いっぱいの住宅ローンを組むような「愚」は、
絶対に止めましょう!!!
出来るだけ現金を用意して(私も公庫の「つみたてくん」で貯めました)
返済には余裕を持つことが大切です。
できれば、
「仮に住宅を手放すことになった時、
売却代金でローン残高を精算してお釣りがくる」
つまり、
「資産>残債(借金の残高)」
であれば、安心です。本当はこれが理想ですよね!(^_-)
では、
インフレ(物価が値上がりする)時代は、借金しても早く買った方が勝ち!!
デフレ時代は、現金を持っている方が勝ち!!
となると、賃貸住宅の方がいいのでしょうか?
しかし、賃貸住宅に住み続けるのもリスクが・・・。
⇒次週に続く・・・
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▼今週のお勧めBOOKS
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若本修治が読んでみて、家づくりに参考になる本を紹介します。
先週のメルマガで書いた「インスペクション」を手掛けている著者2人です。
●間違いだらけのハウスメーカー探し2 [廣済堂] 市村 博 著
大手ハウスメーカーで、実際に「家」を発注し実名評価。1に続く実践編!
ハウスメーカーで「いい家」を建てたい人には必読書。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4331509443/cmshiroshima-22
↑偶然、先週の新着メルマガで市村氏のメルマガを発見!!
私もすぐに登録しました。
『市村博の家造りの知恵袋』⇒ http://www.mag2.com/m/0000124963.htm
●「欠陥住宅」をつかまない155の知恵 [情報センター出版局] 岩山健一 著
「建築検査歴600件」のプロが教える「対業者」交渉術
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4795840725/cmshiroshima-22
↑欠陥住宅のテレビ番組にも多数出演している「欠陥検査の仕事人」
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▼今週のワンポイント・アドバイス
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デフレ経済は当分続きそうです。賢い消費者になるためには、
1.住宅は入居したときから確実に値下がりする資産だと覚悟すること。
2.マンションも「管理費」という負担があることを忘れない。
3.出来るだけ現金は多く用意する。(ローン限度額で借りないこと)
家づくりの相談は、実際に住宅ローンを抱えている人にしましょう。
あなたの不安も理解してプロのアドバイスをしてくれるでしょう。
でなければ、料理をしない人にキッチンの設計をしてもらうようなものです。
>>> これ、重要です!!! <<<
■参考情報⇒ http://www.cms-hiroshima.com/clum/vol_14.htm
(若本が書いたコラムに関連知識を載せています)
【編集後記】
先週ご案内した、コーポラティブ住宅推進協会のフォーラムもおよそ100名
の参加をいただきました。
まだまだ、プロ側から消費者に多様な選択肢を提供しても良さそうです。
開会の挨拶をされた、住宅金融公庫中国支店の課長とも話が出来ました。
住宅を取り巻く「供給システム」も「金融システム」も変わっていかなければ
ならないというのが共通の認識でした。
公庫も変わろうとしています!プロ側も変わらなければ・・・!!
いかがでしたか?では、また来週♪
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◇ 次週予告
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いま住宅取得を躊躇している人たちへ・・・
▼賃貸住宅に潜むリスクとは▼
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●このメルマガでは、
『住宅コスト削減術』や『業者選びのコツ』、『欠陥住宅を防ぐ方法』
から『住宅ローン攻略法』まで、生涯にわたって豊かさに影響する
住居費のコントロール方法を週刊で提供していきます。
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