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家づくりで泣く人・笑う人

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2004.11.29 第43号

よい不動産屋の選び方   ~不動産購入の基礎知識~

『住まいづくり専門コンシェルジェ』が綴る家づくり総合マガジン
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.043━2004.11.29━

《週刊》 家┃づ┃く┃り┃で┃泣┃く┃人┃・┃笑┃う┃人┃
     ━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛ 
                        ~第43号~
  ◆家づくりは人生最大の「事業」
  ◆事業を成功に導くための、プロのコンサルタントの助言
  ◆あなたも「笑う人」になって豊かな生活を送りましょう!
                    《発行部数2,478部》

【バックナンバータイトル一覧】
 http://www.cms-hiroshima.com/mailmag/melmaga_bn.htm 

  ⇒このバックナンバーであなたの家づくりの常識が変わります!!
   気になるテーマを印刷して、是非ご夫婦でお読み下さい。
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【もくじ】
 ・よい不動産屋の選び方
 ・今週のお勧めBOOKS
 ・今週のワンポイント・アドバイス
 ・編集後記
 
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 このメルマガでは、
 現場監督からスタートし、マネジメントの専門家『中小企業診断士』資格を
 取得して、200社を超える住宅会社の経営指導をしてきた発行者が、
 家づくりという大きな「事業」に失敗しないノウハウを提供していきます。

 どこにも影響されない中立的な立場で、住宅業界の実態も伝えます!
 あなたの家づくりのセカンドオピニオンとしてお役立てください。

 ■発行者のプロフィールはこちら
  ↓  ↓  ↓
  http://www.cms-hiroshima.com/mailmag/profile.htm
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 こんにちは。発行者の若本です。

 とうとう『ミサワホーム』も産業再生機構に支援要請するようです。
 住宅業界では、マンション最大手の『大京』に続く支援要請となります。

 住宅業界も建材業界も、5年後は大きく変わっていることでしょう。
 上記2社と関連の深いUFJ銀行も、5年前とは様変わりしています。

 10年前の都市銀行や第二地銀は、ほとんど昔の銀行名を残していません。
 一体どの銀行がどこと合併して何という名前になったのか・・・

 金融業界も、国際競争のない効率化の遅れた業界だったため、
 再編しか生き残る道はありませんでした。

 建設業界も同様、ゼネコンだけでなく、
 ハウスメーカーもこれから淘汰や統合が始まるでしょう。

 くれぐれも、その会社独自の50年保証など
 メーカーの経営者も株主も保証できないと思ってください。
 経営母体が変わる可能性があるからです。

 仮に経営が変わらなくても、「借りた金さえ返さない」というのが、
 UFJ銀行に対して多額の債権放棄をさせたミサワホームや大京です。
 そんな状態で、お金を回収した後の施主の保証をするでしょうか・・・?

 世界有数の資産家として知られた堤さんの西武王国でさえ、
 数年後どうなるのか分からない時代です。 (-_-;)

 「そんな小さな会社に家造りを任せて大丈夫ですか?」
 これまでの営業マンは、そういって消費者の不安を煽り、
 受注する手法を使っていました。

 これからは、「そんな大きな会社でさぞかし経費が掛かるでしょう?」
 そのくらい消費者が自己防衛して、賢い住宅取得をする時代です。

 もう、コマーシャルで会社の信頼性をはかる時代は終焉しました。
 同じCMでも、コンストラクション・マネジメント(Construction Management)
 の重要性がさらに増して来るでしょう。(^_-)<☆

 次世代の家づくりの主流になるべく、
 私もCMを取り入れたサービスづくりを行なっているところです。

 ■住宅CMサービス広島 ⇒ http://www.cms-hiroshima.com/
     ↑ コマーシャルという意味ではありませんよ!(笑)

 では、今週も最後までお付合いください。

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    ▼よい不動産屋の選び方  ~不動産購入の基礎知識~
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 前回、土地選びについて書きました。
 土地選びには、信頼できるパートナーが必要であることをお伝えしました。

 『土地自体』は、誰から購入しても全く同じモノです。
 (金額的には多少の差があるでしょうが・・・)
 大手から購入したら、素晴らしい土地で、
 地元の不動産屋から購入したら、見劣りするというモノではありません。

 逆に言えば、大手だから地盤がしっかりしているわけでも、
 土壌汚染の無い安全な土地というわけでもないのです。

 土地探しから家づくりをスタートする人は、
 ほとんどの方が、不動産売買が初めての経験ではないでしょうか。

 実は、私も不動産の知識はほとんどありませんでした。(^_^;)
 一般消費者の家づくりのサポートをし始めて、
 不動産取引の実態や裏の部分を知ることとなりました。

 結論として、中古住宅の購入でも、建築条件付きの土地購入でも、
 消費者の代理人として、信頼できるパートナーを付けた方がいいのです。
 よい不動産屋、信頼できる宅地建物取引主任です。

 なぜか・・・?

 それは、消費者の無知をいいことに、
 リスクを告知しない不動産屋や、不当な利益を得ている不動産屋が
 世の中にはたくさんいるということが分かってきたからです。 (-_-;)

 すでに住宅を建てた人でも気づいていない人がほとんどかも知れません。
 しかし、信頼できる代理人を立てて交渉することで、
 精神的負担だけでなく、建設途中の余計な出費も抑えられるのです。

       ●————————-
           セット販売?
       ————————–●

 不動産の広告や住宅情報誌などを見ていると、
 土地と建物セットで○○○万円というのをよく見かけます。

 「建売り」かと思えば、「自由設計」で参考プランと書いてあります。
 建物も含めた総金額と間取り、支払い例もあるため、
 消費者にとってもイメージしやすく、現地に見に行ってみたくなります。

 しかし、このような広告は要注意です。
 不動産広告には、広告の開始時期の制限や、不当表示の禁止などがあり、
 宅建業法に違反している広告が氾濫しています。

 また、このような広告を出しているということは、
 実は、売れ残っている土地の可能性が高いということです。

 手頃でいい土地は、広告に出る前に買い手がつきます。
 住宅会社の営業マンも、不動産屋から情報を得て、
 自分の見込み客に優先的にいい土地を紹介しているのです。

 たくさんのプロが水面下で土地探しをしています。
 広告をする前に、まずはそのような人たちに情報を送ります。

 この段階で買い手がつけば、電話代だけで仲介手数料が入ります。
 わざわざ、間取りプランをつくりオリコミ広告をする必要はないのです。

 セットプランの広告を打つには、

  1.外注の設計事務所にプランをお願いし、

  2.広告会社にチラシのデザインを依頼して、

  3.印刷会社に紙代と印刷代を支払って、

  4.新聞折り込みやポスティングする。

 そうです。かなりのコストが掛かるのは間違いありません。
 そして、それなりの時間経過も必要です。
 その間に買い手がつけば、全く無駄なコストになるリスクがあるのです。

 ということは、広告を打つ以前の相当期間、販売努力をして、
 それでも広告を打たなければ売れないだろうと「確信」をして、
 チラシを折り込んだことになります。

 しかも、広告費が十分回収できる収益を見込んで金額の設定をしています。

 もし、あなたがこのような広告を見て、

 「これなら、自分でも返済できそうだ!」

 と思った、そのチラシの資金計画の中には、
 十分な収益を引いた「原価」でできる住宅が組み込まれているのです。

 価格を表示するからには、手頃な価格でなければ反響はありません。
 建物価格から坪単価を計算して、40万円台のその住宅が、
 いい素材を使い、腕のある職人が建ててくれると予想できますか・・・?

         ▽ ▼ ▽ 

 不動産の違反広告について、一般消費者が見破るのは困難でしょう。
 このメルマガで詳しく書くにはスペースが足りません。(-_-;)

   ※もう少し知りたい方はこちら(前号で紹介したコラム)
   ⇒ http://www.cms-hiroshima.com/clum/vol_28.htm

 だから、自分の味方になってくれる代理人を探しましょう。
 広告の不備を見つけ、実際の取引の内容を確認し、相手と交渉できる人です。
 これは、とても一般消費者が自分で出来ることではないのです。

 上記の例で見るように、不動産売買はまず「広告なし」からのスタートです。
 広告を打っている物件は、売れ残っている物件と考えていいでしょう。
 住宅情報誌に掲載料を払っている物件も例外ではありません。

 このような物件は、長引くほど販売価格を下げなければ売れ残ります。
 だから、代理人を立てて値段交渉をする余地があります。
 値段だけでなく、宅地として適切な土地かどうかも調べてもらえるでしょう。

 売主の代理人である不動産仲介業者であっても、仲介手数料は発生します。
 不動産価格の3%+6万円、2千万円の土地で、66万円です。

 あくまで『売主の代理人』であって、
 買う側に都合の悪いことは隠しているかも知れません。
 それでも、買う側からも仲介手数料をいただくのです。

 同じ手数料を払うのであれば、『買主の代理人』として
 仲介業者を立てて動いてもらった方がいいと思いませんか?

       ●————————
         よい代理人の探し方
       ————————-●

 不動産業界はとても不透明な業界です。
 実態の分からない業者も数多く存在します。
 それは建築業界の比ではありません。

 モノづくりをする人間は、まだ良心や自負心が残っています。
 不動産は、極端に言えば「情報をお金に替える」だけなのです。

 そんな中で、信頼できるパートナーを探すのは容易ではありません。
 よい設計者を探すのと同じくらい、その存在が分かりません...(^^ゞ

 これまでの不動産屋の信頼性は、宅建業の許可番号と言われていました。
 免許証番号の( )内にある数字の大きさです。

 この数が多いほど業歴が長いので、
 「地元での信頼がある証し」だとされていました。

 しかし、長く続けていることが信頼できるとは限りません。
 むしろ土地神話やバブルを経験していることがアダになることさえあります。

 では、どのような基準で選べばよいのか・・・

 私はFP資格を持った宅建主任を、代理人としてお勧めします。
 FPとは『ファイナンシャル・プランナー』ですね。

 2つの資格を持ち合わせている人であれば、絞り込むことができます。
 少なくとも不動産業界でFPの勉強をする人は、意識の高い人です。
 土地のことだけでなく、資金や相続、保険についても勉強しています。

 地域のFP協会に問合せし、
 宅建業を行なっている会員を紹介してもらうのも良いでしょう。

 数名の代理人候補を選んだら、先の不動産広告をいくつか見てもらいます。
 日頃から、不動産広告はチェックし、集めておきましょう。
 広告の不備などを丁寧に説明し、注意点を教えてくれれば合格です。

 各都道府県庁に、宅建業者の名簿閲覧が出来ますから、
 念のため、経営者の経歴や会社の概要をそっと確認しておきましょう。

 長年、大手不動産会社に勤め、
 会社や業界の体質がイヤになって独立した人たちもたくさんいます。

 多くは、固定費の負担も少なく、小さな組織で活動しています。
 仲介手数料の3%+6万円というのも、法律で定めた『上限』です。

 買主側からの相談であれば、営業経費もかからず、
 2%で代理人業務を引き受けてくれるかも知れません。
 土地代の1%といってもバカにならない金額です。(@_@)

 でも、土地代金の交渉をしてもらい、成果があった場合は
 その分、謝礼をしっかりしてあげて下さいね。 (^_-)<

 ⇒ 次回に続く

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            ▼今週のお勧めBOOKS
——————————————————————–
 若本修治が読んでみて、家づくりに参考になる本を紹介します。

●プロが教える
 建築費500万円を節約するかしこい家造り

       家造り成功の道先案内人 Mac安田 著  [実業之日本社]

 ⇒ http://qrl.jp/?158001

 ↑今週のお勧めメルマガで紹介した、Mac安田さんの本です。
  私もアマゾン・ドット・コムで買い、外断熱の資料も送ってもらいました。

  彼のホームページは大変勉強になります。
  内容もそうですが、Webの完成度も高い!
  是非皆さんもご覧下さい。

  ■Mac建築デザイン研究所⇒ http://www.mac-design.co.jp/

┏━┓┏━┓┏━┓┏━┓┏━┓
┃若┃┃本┃┃の┃┃本┃┃棚┃今週のお勧めBOOKSが本棚になりました。
┗━┛┗━┛┗━┛┗━┛┗━┛━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
   ↓  ↓  ↓
 http://www.cms-hiroshima.com/mailmag/books2.htm
 アマゾン・ドット・コムですぐに書籍が購入できます。
 私もよく利用しています!! (^_-)<☆

     ┏□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□┓
        ▼今週のワンポイント・アドバイス
     ┗□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□┛

 現在、私も数名の不動産コンサルタントと付き合っています。
 土地の情報をいただいたり、施主の代理人として対応して頂いています。

 数多くの営業所を構えたり、営業マンを抱えている不動産会社は
 あくまでも、『売主の代理人』です。
 継続的に儲けさせてくれる、地主のほうを向いた商売といえます。

 私の事務所に、ご自分で土地探しをされたお客さんが
 建物の相談にお越しになりました。

 市街化調整区域の売り物件です。
 基本的には、住宅を建てることが出来ない区域です。

 都市計画法の43条申請というものを行い、
 知事の開発許可を得られれば、住宅を建てることが可能という条件付きです。

 「まだ土地契約はしていません。
  限られた予算で、ここに住宅を建てることは可能でしょうか?」

 今年の8月初めに相談を受けました。

 広告を出していた大手の不動産会社は、
 お客さんが購入意思を示しているのに全く動く気配がありません。

 「今月、決算なのでいかがでしょうか?」
 動かずに契約することだけは迫ります。

 建物を建てるためには、調査や手続きが必要です。
 それをしなければ、宅地として販売することが出来ません。

 しかし、手間に比べて仲介手数料が見込めない為か、自らは動きません。
 その土地を購入後、家を建てられるかどうかの検証も全くないのです。

 結局、私はその方に知人の不動産コンサルタントを紹介し、
 買主側の代理人になってもらいました。

 販売側の不動産会社は少し動揺したようですが、
 土地代金も数十万円値引きさせ、特約条項もつけて
 無事売買契約も終わり、建築計画が進んでいます。(^_^)v

 では、今週のワンポイントアドバイスです。

☆*☆━━━━━━━━━━━━━*☆*━━━━━━━━━━━━━☆*☆

 1.土地は誰から買ってもモノ自体の価値は同じ

 2.しかし不動産購入価格やリスクは、仲介業者によって変わる

 3.買主側で信頼できる代理人を立てよう!

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■参考情報⇒ http://www.cms-hiroshima.com/clum/vol_41.htm

  ↑コラム『住まいづくりの代理人』
  (若本が書いたコラムに関連知識を載せています)

【 編|集|後|記 】

 今週は、またまた東京出張です。
 4泊5日なので、ちょっと次週はメルマガの発行が難しいかも知れません。
 私のサービスを利用した方のお引渡しや着工、入札も重なってきています。
 (メルマガをお休みしたら、ゴメンナサイ。)

 なぜ、そんな時期に出張など・・・といわれそうですが、
 実は、今回は、木造三階建て住宅の瑕疵検査を行なう予定です。

 全国から、私と同様な業務を行なっている仲間が集まります。
 実際の建物を検査し、瑕疵(欠陥)の原因を複数の目で探ります。

 読者の方の周りで、「欠陥住宅かも?!」という方がいらっしゃれば
 メールででもご相談ください。

 私やお近くのエリアの仲間が対応いたします。

 ではまた、次回♪

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 ◇ 次回予告
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          ▼ 実録!瑕疵検査という仕事 ▼
 
          ~欠陥被害に遭った消費者たち~

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●このメルマガでは、
 『住宅コスト削減術』や『業者選びのコツ』、『欠陥住宅を防ぐ方法』
 から『住宅ローン攻略法』まで、生涯にわたって豊かさに影響する
 住居費のコントロール方法を週刊で提供していきます。

【発行者が携わっているサイト】

 ▼ 家づくりのトータル支援サービス『住宅CMサービス広島』
   http://www.cms-hiroshima.com/
 ▼ 不動産・住宅取得の学習サイト『住まいのキホン・ドット・コム』
   http://www.sumainokihon.com/
 ▼ 住宅にユニクロ方式の生産システム『セルフ・ビルド・プロジェクト』
   http://www.koukoku-ya.com/sbp/index.html

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