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家づくりで泣く人・笑う人

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2018.7.20 第188号

建築工事の見積は妥当ですか?  ~新築住宅のおかしな慣習~

『住まいづくり専門コンシェルジェ』が綴る家づくり総合マガジン
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.188━ 2018.07.20━

《隔週刊》 家┃づ┃く┃り┃で┃泣┃く┃人┃・┃笑┃う┃人┃
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                         ~第188号~
   ◆家づくりは人生最大の「事業」
   ◆事業を成功に導くための、プロのコンサルタントの助言
   ◆あなたも「笑う人」になって豊かな生活を送りましょう!
                    《発行部数 約2,600部》
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発行人の若本です。
このメルマガを発行するたびに、自然災害のことに触れていますが、
またまた西日本で大きな豪雨災害が発生しました。

今回の豪雨は、事前にかなり正確な予知と
災害の危険性を知らせる緊急情報が何度も流れました。

どのTV局も、異様なほど「ただちに命を守る行動をとって下さい」
という気象庁の発表を繰り返し放送していたのです。

にも関わらず、結果的に200名を超える人たちが亡くなりました。

地震や洪水などの被害は、予知精度の向上や、
避難指示のスピード、適切さをどれほど高めても、
逃げない人、避難先が分からない人たちが多いことも明らかになりました。

4年前にあれほどの土砂災害を経験した
広島市安佐南区、安佐北区の住民でさえそうでした。

そして今年2月に完成したばかりの「砂防ダム」でも、
安心して逃げなかった、直下で暮らす人たちが犠牲になったのです。

当社のお客様でも、被災地近くにお住まいの方が多数いらっしゃいます。
私自身も被災状況の確認で地域を巡回し、無事を確認することができました。

まだまだ復興には時間が掛かります。
熊本地震や去年の朝倉の水害などの経験から、
地元自治体が家を失った地元の人たちに支援できることをまとめました。

⇒ https://cms-hiroshima.com/answers/column/142/

特に、土砂災害は過疎化と高齢化が進む地域を襲います。
地域の疲弊や衰退が加速化しないよう、自治体の役割は大きいですね!

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 ▼ 建築工事の見積は妥当ですか?  ~新築住宅のおかしな慣習~
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個人が住宅の新築を検討する場合、
やはり気になるのが「いくらくらいで出来るか?」という建築費の不安。

おおよその予算が分からなければ、どのくらい要望を伝えていいか分からない。
だから知名度の高い住宅会社が集まる『総合展示場』に出向きます。
または、住宅雑誌をつくっている『総合カウンター』で相談します。

そのような方々は、ほぼ100%家づくりは初めてです。
そして、建築の知識が豊富な相談相手が周りにいないことがほとんどです。

実際に、建築の見積書、明細書を見たことのない人たちばかりでしょう。

      ●———————–
        資金計画表と見積書
      ————————●

マスコミなどが運営する『住宅総合展示場』は、
テレビCMなどを流している有名メーカーが数多く出展しています。

実際の建物(モデル住宅)を比較しながら、複数の会社から情報が得られ、
素人の質問にも無料で答えてくれるから、最初の情報収集では有益です。

しかし別の商売をイメージしたら、あれほどの立地に豪華な店舗を構え、
建物自体も5~7年くらいで解体・建替えをして利益を出すのは至難の業。

客単価が「数千万円」だから成り立つものの、
その数千万円支払う意思のある人たちを掴まえるのは大変です。
繁華街の呼び込みどころではない競争と真剣さで勝ち取らなければなりません。
それだけ、住宅展示場の営業マンは「結果」を求められているのです。

より高い確率で成果を出そうとしたら、出来るだけ素早い判断で、
ライバルを出し抜かなければ、泥沼の奪い合い、値引き合戦に突入です。
だから、いきおいスピード営業になり、早く契約を迫ります。

建築費については、まずは年収や勤務先から建築費を逆算し、
予算を把握してから、標準的な坪単価により『建築本体工事』が計算されます。
そこには見積の明細や仕様書はなく「資金計画表」があるのみ。

考えてみれば、実際に要望を反映させたオリジナルなプランを作成し、
希望の仕上げや設備を入れて、個別に見積書を作成するのはかなりの労力です。
数量を拾い、価格を調べて見積書を作成するのは営業マンでは出来ず、
この段階で、契約できるかどうか分からない相手に多くの時間は費やせません。

「月額の支払いは家賃と比べても大きな負担ではありません」
「プランはこれから何度でも見直し・変更できるから、契約を結びませんか?」
「今月中でしたらキャンペーンで特別に250万円値引きできます・・・」

これを”テストクロージング”といって、自社で契約する意思があるかどうか、
一歩突っ込んで、相手の反応を探ります。脈なしだったらそれで終わりです。

        ▽ ▼ ▽ 

お客さんは、ほぼ誰も契約を決断するための見積書を見たことがありません。
そして、他社も逃げられる可能性があるお客さんには、手間は掛けられません。
だから、CADで作成した図面と1枚の資金計画シートで反応を確かめます。
そのCAD図面は、同様の敷地の他のプランからの引用で十分です。

提示した資金計画シートの建築予算が負担できそうかどうか・・・?
銀行に事前審査で支払い能力さえ確認出来れば、即契約です!

日本中の多くの家づくりが、そんな契約の進め方になってしまいました。
中にはじっくりと設計からスタートする家づくりもありますが、
いずれにせよ、最初に把握された予算を使い切る『プロ主導の家づくり』です。

多くの人が、実際の建築の詳細見積がどのようなものか知りません。
また同じフォーマットで比較することなく、施工者を決めているのが現状です。
だから、せめてこのメルマガの読者には事例をご紹介します。

私がまとめた見積書のチェックポイントと入札事例です。

⇒ https://e-sumaile.net/estimate/check-point

このようなことは、どこも教えてくれません。
見積書の事例や知識を得ることで、多少は知識武装が可能です。

とはいえ、実際には私のような交渉人に依頼することが、
最も不安が解消されて、建築予算の抑制、無駄な出費を防げます。

                        <発行人:若本修治>

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【 編|集|後|記 】

前回のメルマガで、妻の父が亡くなった報告をしました。
それから2カ月余りの7月7日、今度は妻の母が息を引き取りました。

奇しくも「七夕」の日で、本当だったら先に星になった義父と、
”天の川で再会”というロマンティックなお別れでした。
一年以上の闘病生活だったので、家族も覚悟の上のお別れです。

しかし前夜から大雨警報が鳴り続け、
義母の心肺停止の連絡は、7月7日の朝4時過ぎ・・・。
すでに土砂災害などで主要道路は通行止めで、
病院は過去に氾濫を繰り返した太田川放水路の川土手近く。

通夜や葬儀は、実家のある山口県周防大島で執り行いましたが、
ほぼすべての交通機関がマヒし、道路も寸断、親族も苦労して集まりました。

これほど広範囲に及ぶ災害では、交通網の寸断や停電、断水は
仕方ないとしても、どこに住むか、どこで家を建てるかが重要です。

幸いにも、当社サービスで家を建てられた方で、
家屋や家族への被害は免れました。

⇒ http://esumai.livedoor.biz/archives/52443850.html

ではまた、お会いしましょう♪

 

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