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土地・業者選びのポイント

2017.10.20 Vol.15_No.3

どのハウスメーカーがいいですか?という質問に対する回答

私がサラリーマンから独立して、現在のサービスを始める前、主に東海以西の大手電力会社をクライアントとして『オール電化住宅』普及のコンサルティングを行っていました。1996年から2000年に掛けての頃なので、もちろん東日本大震災による原発事故はない時代。当時はまだまだ調理はガス、給湯(温水器)もガスやプロパン、石油給湯器(灯油)が主流でした。

今は、新築でもオール電化が増えましたが、それは中国電力の緻密な取り組みから全国に普及していったのです。中国地方のオール電化比率の急増により、他の電力会社が広島まで視察に訪れ、私が所属していた会社が行っていたコンサル手法を導入しようと、四国電力を皮切りに、関西電力、九州電力、中部電力の各電力会社からコンサル依頼が相次ぎました。そこで各地で工務店向けの研修会やイベント支援などで私たちが電力会社の社員さんたちと一緒に仕掛け、強力にオール電化推進を行ったのが反転攻勢のきっかけとなりました。2~3年で一気に新築におけるオール電化のシェアが伸びて行ったのです。

オール電化を提案する電力会社の社員さんたちは、それまで営業経験もなく、地元とはいえ工務店の存在も知らず、また「深夜電力を売る」(=24時間安定的に発電している原発の夜間電力を販売することによってピークシフトを深夜に移行する)ということが大命題でした。従って、自社が扱っていない電気温水器を売ることでもなく、ましてや昼間にクッキングヒーターで調理することで、夏の昼間電力を増やすことには否定的なので、当時はどうやって営業したらいいのか、社内でも分からない状態でした。

そこで私たちが「住宅業界に精通し、工務店の営業に関しても詳しいコンサル」として、電力会社の社員さんと同行し、オール電化住宅に取り組んでもらえば、営業支援やイベント支援、クッキングヒーター体験会など、家を建てそうな見込み客に対しても相談対応するという形で、元請けをしている地元工務店に入り込んでいったのです。商談中の情報を聞き、オール電化に採用可能であれば、完成見学会の集客についてもコンサルティングをするという約束をし、実際に土日に100組を超える集客も実現させていきました。

電力会社の社員さんの中では、イベント支援に手ごたえを感じ、工務店側が喜んでオール電化を採用してくれる喜びにやりがいを感じる人たちも増えてきました。地元工務店でも、いい材料を使い、しっかりとした家づくりをする技術力のある職人集団がいるということが分かったのです。特にオール電化と相性がいいのは、高気密高断熱の住宅を手掛けている勉強熱心な工務店でした。

 

「若本さんが家を建てるのだったら、どのハウスメーカーを選びますか?」

 

私が担当していた電力会社のひとつ、四国電力管内では、4県に複数の支店とさらに管轄の営業所が多数ありました。各営業所で営業先の工務店開拓がノルマになっていて、四国4県で100社を超える工務店がオール電化推進の会員工務店になり、毎月のようにアポイントを入れては各営業所の担当者と工務店を訪問するのが私の役目です。100社あるとはいえ、各社への移動時間は結構あり、同乗している電力会社の担当者と仕事以外にも様々な話題について聞かれましたが、本人の家づくりに関する悩みや質問なども結構ありました。やはり一番多いのは「若本さんだったら、どの会社で家を建てますか?」という質問で、しかも提案のために訪問している工務店からよりも、大手ハウスメーカーの中からどこがお勧めでしょうかという質問を良く頂きました。

私は「なぜ商談先の地元工務店ではなく、大手ハウスメーカーから選ぶのですか?」と聞いてみると、「実は自分は地元工務店の良さが分かって来たのですが、ヨメが大手がいいと言っていて、同僚も多くが大手ハウスメーカーに頼んでいるのです」という回答が結構な割合で戻ってきました。

その頃は、今のように電力会社の社内に入るのに、セキュリティが厳しくなく、保険の営業から住宅営業まで、比較的フリーでアプローチ出来ていました。福利厚生部門で大手ハウスメーカーと提携したり、電力メーター検針のパートさんたちにアプローチして契約を勝ち取る営業マンも数多くいたので、とても地元工務店が入り込む余地はなく、収入や手堅さも含めて地方では電力会社の社員さんは大手ハウスメーカーにとって”超優良顧客”だったのです。社員寮に住んでいる人たちにとっては、どこのハウスメーカーで家を建てて社員寮を去っていくのかも、留守を預かる奥さんたちの話題だったと思います。

自分たちで地元工務店を探し、満足な家づくりをしたという人たちは、周りにほとんどいないのです。

周りに地元工務店で建てた経験者がいない上に、展示場もなく推奨プランもないので、自分たちが用意した敷地にどんな間取り・外観のプランが出来るのかも想像がつきません。さらに工事金額も「注文住宅だから、見積もってみなければ分からない」と言われれば、入ったことのないお寿司屋さんで「時価」と表示された寿司を頼むようなものです。

私が勤務していたそのコンサル会社は、創業のトップが積水ハウスで伝説となるような営業成績をあげて、全国のハウスメーカーや住宅会社のコンサルティングを行っていました。私以外のコンサルタントは、例外なく住宅営業の経験を積み、複数の住宅会社、ハウスメーカーで優秀な営業成績を上げている人たちでした。設計スタッフも、コンサル先のモデルハウスの設計を行ったり、研修講師として派遣するようなデザイナーです。限られた敷地条件、予算でプランをさせたら、大手ハウスメーカーの地方の設計スタッフよりも魅力的なプランが出来、それを地元の工務店で施工すれば、数百万円は安くなることは確実でした。教官や指導員クラスが直接対応したほうが、時間もコストも節約でき、いいプランが出来るのです。

私は、二十代の頃、実際に見積書の作成や実行予算組み、現場の手配や大工への指示も行った経験があり、住宅リフォームのFCチェーンで見積書の標準化、積算基準づくり、各加盟店の見積内容のチェックなどを行っていたので、複数の工務店から出される見積のチェックや比較表の作成はお手の物です。それ自身を業務とはしていませんが、頼まれれば大手ハウスメーカーに頼むよりも、はるかに安心で安く、満足のいく家づくりが出来そうだという感触が得られました。

当時はもちろんそんなサービスは世に存在しません。
電力会社の社員に限らず、「そんなサービスがあったらいいな!」というものの、私もサラリーマンであり、そんなビジネスが成り立つとは当時は思ってもいませんでした。サラリーマンを辞め、独立後もこのサービスのアイディアは封印していたのです。

私の答えは「私だったら、決して大手ハウスメーカーには頼みません」ですが、じゃあ代替案があるかといえば、実際には地元の工務店も設計事務所も「当たり外れ」が大きいのが現実です。初めての旅行先で、おいしい地元料理の店を探すよりも難しいでしょう。しかしコンペサイトや業者マッチングサイトなども含め、すでに世にあるサービスでは”帯に短しタスキに長し”でした。だから、”自分だったら、このようなプロセスで業者選びをする”と発想した今のサービスをスタートさせたのです。

実際の分譲地に建てられた大手ハウスメーカーの家。総合展示場で見られる家は、この3~4倍の予算を掛けて建てられているので、実際にサラリーマンで購入できる予算ではこのような総二階で、玄関も勝手口よりも少し立派な庇が付いている程度というケースも少なくない。「自分たちの予算が少なかったから仕方がない」のではなく、依頼する先を間違ったのです。

大手ハウスメーカーによる「建築条件付き」分譲地に建つ住宅。同じ会社なのに左右の建物は予算によっての差が感じられませんか?
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