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土地・業者選びのポイント

2020.5.10 Vol.15_No.19

広島市の住宅団地事情(シリーズ「広島の団地」)

団地といえば、一般的には、郊外などの土地を開いて大規模に近代的な集団住宅が建てられた地域(出典:広辞林)のことをいい、集合住宅が建ち並ぶ区域を想像されるでしょう。

 

 

広島市でいうところの団地とは、山を切り崩して造成された戸建て住宅が建ち並ぶ区域のことを一般的に指します。

 

 

比較的新しい団地といえば、約3,000戸の西風新都セントラルシティこころや2,453区画ある東亜祇園ニュータウン春日野、イオン初のアウトレットが団地内にある西風新都グリーンフォートそらのがあります。これらの団地は段階的な開発、販売をしており、未だ分譲中の区画もあるため、まだ完成された団地とは言えません。

古くからある団地といえば、牛田、己斐、高陽や仁保などにある団地が有名です。

都市化や高度経済成長の中、急激な人口増加によって、山や川、海に囲まれている広島市は平地における住宅用地が少なくなり、郊外の丘陵部などを切り崩して団地を造成していきました。最初は小規模で行われていましたが、大手の不動産業者や開発業者が参入して、昭和40年代から大規模団地がどんどん造られていきました。現在(2016年時点)広島市内には、完成された大規模団地がおおよそ169団地あります。

 

※広島市内には169もの大規模団地がある。(広島市HPより抜粋)

 

人工的に造られた団地は、メリットがあれば、またデメリットもあります。

 

メリットは、計画的に開発された為あらゆる面で整備されています。

敷地は充分な広さがあり、道路は離合が難なく出来るように5~6mほどの幅があり、歩道は整備され、公園も数多くあります。
また、郊外に位置するため主要道路から離れたところにあり、街中の喧騒や自動車の騒音はなく静かに生活が出来ます。高台になるため、瀬戸内海を眺められたり、中心街の夜景が見下ろせたりなど景観の良い場所が多いです。

 

デメリットは、
丘陵部になるため、平地はほとんど無く道路は勾配が多く、車が必須の生活になります。
また敷地の位置によっては、擁壁に囲まれ、車の進入路が決まっていたり、掘込車庫で自宅までは階段を登ることになります。

生活面では、公共交通機関(JRや広電)の駅までは遠く、近くを走るバスの本数が少ない場合があります。
スーパーやコンビニ、日用品を買えるドラックストアなどが団地内にあったりなかったりするため、普段の買い物が一苦労です。

 

昨今では、ゲリラ豪雨や台風などで一極集中的な大雨が多く、土砂災害も多く発生しています。これは、山や丘陵部を切り崩して開発したことで生じた災害かもしれません。

そんな中、土砂災害や浸水被害が起こりやすい警戒区域を発表して、防災意識を高めています。

ただ災害区域内になることで住むのを敬遠したり、土地の価格が団地形成時に比べ大幅に下落してしまっているのが現状です。ですが、警戒区域ではない土地や駅から徒歩圏内の土地は人気で価格も高いです。同じ団地内でも価格差が激しいです。

40年以上経ったことで団地内は高齢化が進み、また災害の敬遠による人口減少も相まってスーパーの撤退やバス運行の減便、空き家の問題が生じています。

広島市では住宅団地の活性化に向けて、地域や自治体の協力の下、空き家対策や子育て支援などの補助制度が拡充してきています。

 

次回からは各々の団地を紹介します。

広島市内には169もの大規模団地がある。
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