2019.7.08 第191号
住宅業界の人材を育成せよ!~住宅プロデューサー育成協会の挑戦~
『住まいづくり専門コンシェルジェ』が綴る家づくり総合マガジン
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.191━ 2019.7.8━
《隔週刊》 家┃づ┃く┃り┃で┃泣┃く┃人┃・┃笑┃う┃人┃
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~第191号~
◆家づくりは人生最大の「事業」
◆事業を成功に導くための、プロのコンサルタントの助言
◆あなたも「笑う人」になって豊かな生活を送りましょう!
《発行部数 約2,600部》
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発行人の若本です。
西日本を襲った豪雨災害から1年が経ちました。
長期入院していた義母も、1年前の7月7日に亡くなったので、
災害で命を失った方々と同じく、昨日が命日でした。
前回のメルマガで、空き家の増加とあわせて、
住宅総数の純増のことも書きました。
空き家に関して、私が月一回更新しているコラムで、
海外事例を交えて「空家率のマネジメント」を書いています。
https://cms-hiroshima.com/answers/column/156/
先日、千葉県流山市の井崎市長の講演を聞きました。
人口十数万人の、首都圏に埋もれた街が、子供の数も人口も増えています。
自治体トップの知識と意識で、街は変わることが確認出来ました。
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▼ 住宅業界の人材を育成せよ!~住宅プロデューサー育成協会の挑戦~
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今月は、参議院議員選挙が予定されています。
争点のひとつは、老後に不足する「年金問題」です。
金融庁のワーキンググループで、今の年金制度では、
95歳まで生きたら年金だけでは2千万円不足すると報告されました。
麻生財務大臣が「報告書を受け取らない」とした問題です。
この問題は、将来社会保障の「負担」と「給付」のバランスが保てないこと。
そして直接的な原因は、年金を支える生産年齢人口の減少と、
高齢者の人口増加であり、政治で大きく変えるのは困難な課題です。
つまり、人口動態は簡単に変えることが出来ず、
負担を抑えながら給付を増やすことも”すぐには”出来ないのです。
私はこの問題を解決するためには、
まずは人が生涯稼いだお金の使途を分析することがスタートだと思います。
それは、すでに引退した高齢者も、現役の勤労者も含めてです。
人々が使ったお金のうちで、飲食代や家賃など、
生活するために「消費した」お金は戻ってきません。
しかし教育費や預貯金、金融投資や不動産投資などは、
将来リターンの可能性があり、稼ぐ力の向上や資産形成に繋がります。
今回問題になった社会保障も、保険料の負担に応じて、
将来年金として受け取ることが可能な、社会的「お金の運用」です。
普通の人たちにとって、生涯の稼ぎで最も大きなお金の使途は・・・?
そう、賃貸も含め「住居費」負担が最大の支出です。
自ら住宅を購入すれば本来「投資」(資産形成)で、現金化は可能です。
にも関わらず、この人生最大で多額の支払いをする『住宅取得』が、
日本では消費財と同様”限りなく価値を失い”お金が戻ってこない状態です。
つまり、中古住宅としてほぼ現金化できず、
仮に売れたとしても老後資金までの価値を生まないのです。
だから老朽化に任せ、空き家にまっしぐらになるのです。
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住宅の資産価値を高める
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今や、キャッシュレス社会に向かい、
今後現金もデジタルデータ化していきます。
株式投資や債券なども、現物ではなく権利の売買で、
人の昂揚や恐怖心などの感情によっても、大きく価値が上下するものです。
一方で、住宅は実体のある現物資産であり、
効用が続く限り、その地域の人々の負担能力に応じて安定的に変化するもの。
つまり少しでも経済成長や賃金の上昇があれば、
本来は中古住宅でも大きく値下がりすることはないのです。
しかし、なぜか日本の住宅は新築時が価格のピークで、
その後急落し、立地条件も効用も変わらないのに、大きく値下がりします。
なぜなら、新築時に余計なコスト負担が大きく、
本来価値よりもはるかに高い買い物をさせられているから。
特に大手ハウスメーカーの家はその傾向が顕著です。
そんな日本の現状を変えて、将来住宅が資産価値を残すためには・・・。
やはり、業界の人たちを育てる『教育投資』が必要です。
このたび、そのような意識を持った「志ある」業界人が、
新しい人材育成の仕組みを作りました。
このたび、東京と大阪で説明会を開催します。
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この『住宅プロデューサー育成協会』は非営利の一般社団法人。
代表理事は、2000年に住宅プロデュースのビジネスモデル特許を取得し、
建築家との家づくりの敷居を下げた業界の草分け「水田耕三」さん。
建築検査の第一人者である日本建築検査研究所の「岩山健一」さんや、
『職人起業塾』を運営する工務店経営者の「高橋剛志」さんら、
業界を変えて行こうという人たちが集まりました。
もちろん私も中核メンバーとして講師に名を連ねています。
<発行人:若本修治>
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【 編|集|後|記 】
流山市の井崎市長の講演を聞いた翌日、
東京のJR五反田駅周辺を歩いてみました。
一番の目的は、上皇后美智子様のご実家があった跡地周辺。
池田山と呼ばれた、邸宅が並ぶ東京でも有数の高級住宅地です。
本来の「安定的に資産価値が上昇する」という状態ではなく、
土地の価値だけ急激に上昇し、建物は”邪魔なだけの存在”という
日本独特のいびつな状態が、ここにも発生していました。
そんな場所から五反田駅の山手線外側に数分行くと、
大手ハウスメーカーが地面師に騙された古い旅館が残っていました。
約600坪の土地で、約60億円だまし取られました。
坪単価1千万円で、60世帯のマンションを建てても1世帯1億円です。
他の大手ハウスメーカーも数千棟に及ぶ法令違反が発覚。
住宅業界の大手の「モラル崩壊」や「拝金主義」が残念です。
住宅プロデューサー育成協会の研修では、
このような実態もご紹介していこうと思います。
住宅は、個人資産であるだけでなく、社会全体の資産です♪
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