2007.5.10 第96号
断熱から遮熱へ・・・ ~暑さ対策の秘策!~
【まぐまぐ公認 殿堂入りメルマガ!】
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《隔週刊》 家┃づ┃く┃り┃で┃泣┃く┃人┃・┃笑┃う┃人┃
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~第96号~
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◆あなたも「笑う人」になって豊かな生活を送りましょう!
《発行部数4,517部》
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【今週のテーマ】
・断熱から遮熱へ・・・
・編集後記
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このメルマガでは、
現場監督からスタートし、マネジメントの専門家『中小企業診断士』資格を
取得して、200社を超える住宅会社の経営指導をしてきた発行者が、
家づくりという大きな「事業」に失敗しないノウハウを提供していきます。
どこにも影響されない中立的な立場で、住宅業界の実態も伝えます!
あなたの家づくりのセカンドオピニオンとしてお役立てください。
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こんにちは、発行者の若本です。
ゴールデンウィークも終わりましたね。
今週、久しぶりに東京に出張します。
東京ビックサイトで開催されるイベントにも顔を出してみます。
ネットだけでなく、私も実際に足を運んで情報収集です。
私の本の出版社『ニューハウス出版』ほか、
知人や後輩も出展している住宅関連のイベントが開催されます。
●スタイルハウジングEXPO 2007(5月11日~)
⇒ http://www.g-hexpo.com/style/index.shtml
前回のメルマガでご紹介した京都の高田さんですが、
ネットの小冊子販売サイト『ワラゾン』で1位になったそうです。
⇒ http://www.warazon.com/media/2007021800041.html
高田さんからお礼のメールがありました。
まだお読みになっていない方はご購読をお勧めします!
では、今週の本文の始まりです。
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▼断熱から遮熱へ・・・ ~暑さ対策の秘策!~
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ゴールデンウィーク明けから、
私の住む広島では日中は汗ばむ陽気になっています。
今回のメルマガでは、住宅の「暑さ対策」について考えて行きます。
単に「断熱性能」をあげるだけでいいのか?
それとも・・・
地震に対しても、従来は「耐震」一辺倒でした。
しかし、最近は「制震」や「免震」という手法もあります。
外力を「跳ね返す強さ!」だけでなく「受け流す柔軟さ」も効果的です。
人間関係も同じですね・・・?!
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断熱の限界?
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この十数年、多くの住宅会社、工務店が断熱性能を高めてきました。
高気密・高断熱を謳う会社も数多く出てきましたね。
その多くが、北海道や北欧など「寒冷地仕様」を学んで、
暖房効果の高い住宅を目指して家づくりをしてきたのです。
なぜなら、氷点下の外気温で室内を20度程度に保つためには、
20度以上の温度差を埋めるエネルギーが必要です。
しかし、夏は35度の外気温を25度程度に下げるのに、
暖房ほどのエネルギーは必要ありません。
しかも、風の流れをつくれば、発汗作用が促され、
人は涼しさを感じるので、むかしは扇風機だけでも過ごせたのです。
冬に気流があれば、ただでさえ乾燥しているので、
気温以上に寒さを感じてしまいます。
そこで24時間換気を切り、必要な換気量が確保できずに
結露をさせているお宅も少なくありません。 (-_-;)
▽ ▼ ▽
北欧では『無暖房住宅』が研究されています。
北極圏に近いところで、無暖房が可能なのはなぜでしょう・・・?
もちろん、断熱性能が高いのはいうまでもありません。
壁の厚みが40センチもあるそうです。
しかし、「断熱材だけ」では暖かくなりません。
熱エネルギーは必要です。
無暖房住宅は、生活のエネルギーだけで寒くない住宅を目指しました。
それは、調理や照明器具、住む人から出る「熱」です。
室内で生じた熱を出来るだけ逃がさないことで、無暖房としているのです。
逆に考えると、真夏でも生活エネルギーは出ています。
断熱性能が高くなるほど、室内で発生したエネルギーが逃げません。
もちろん、真夏の日射で暖められると、小屋裏などは温度が上昇します。
上昇のカーブは緩いものの、日没後もなかなか冷めてくれません。(-_-;)
冬に熱を逃がさない「高断熱仕様」が、
夏には逆にアダになり兼ねないのです。 (>_<)
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遮熱の時代?
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高気密高断熱は、主に寒冷地で発達しました。
夏は短く「熱帯夜」などは、ほどんどない地域です。
湿度も低く、蒸し暑さを感じることもありません。
「冬暖かく、夏涼しい・・・? ホント!?」
しかし、高断熱住宅が冷房の効きが良くても、
冷気は重いため、床近くに下りてきます。
だから真夏には、屋根に近いところほど暑くなります。
暖かい空気は上昇し、また天井からは屋根の熱が伝わってきているのです。
「今日は熱帯夜かぁ・・・。また眠れないな~ 」
多くの家庭で2階に寝室があるので、エアコンを切った深夜は、
天井や小屋裏から放射される熱で「眠れない夜」を過ごします。
高断熱であるほど、西側の壁や天井の熱が逃げないのです。(^_^;)
▽ ▼ ▽
夏の炎天下に屋外に置いた車で考えてみましょう。
一番効果的なのは、木陰の下など直射日光を当てないことです。
つまり「熱を遮断する」ことですねっ!
フロントガラスに日よけを置いて、
窓を少し開けておくだけでも効果があります。
車に帰ってきた時、助手席だけ窓を開け、
運転席のドアを勢いよく4~5回「開け閉め」するだけで涼しくなります。
社内の空気を素早く入れ替えるだけで、すぐに数度、室温下がります。
イメージできましたか・・・?
夏の家の暑さも、建物の断熱性能だけでなく、
太陽の熱を遮断したり、通気や換気で暖かい空気を逃がすことが重要です。
このたび建築中の家は、遮熱も考えてみました。
⇒ http://esumai.livedoor.biz/archives/50756975.html
ひと夏を越してみなければ効果は分かりませんが、
費用対効果は高いと思います。
昔の「すだれ」や「打ち水」なども、
日本の夏を少しでも快適に過ごす知恵でした。
深い庇など、夏の日差しを室内に入れないのが、
亜熱帯から温帯気候に建つ「住まい」の基本かも知れません。
⇒ 次回発行に続く
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▼今週のワンポイント・アドバイス
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4月に事務所を移りました。
とはいっても、同じビルの同じフロアで、部屋だけ移転です。
ビルの最上階、西日が強い部屋なので、これからの暑さが課題です。
実験的に、屋上部分に遮熱シートを敷いてみようと考えています。
ビルオーナーの了解が必要ですが、
ブロックで仮押さえして効果を確かめてみたいと思います。
窓面には、遮熱のフィルムか遮熱塗料を考えています。
自治体が補助金を助成している「屋上緑化」だけでなく、
ヒートアイランド対策には「遮熱」もキーワードになるでしょう。
花粉症も、体内に入ってから薬などで対処するよりも、
体内に入らないようにガードするのが基本です!
もちろん食べ物による体質改善が一番の根本解決でしょうが・・・
では、今週のワンポイントアドバイスです。
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1.高気密高断熱は、寒冷地仕様の家
⇒ 熱エネルギーを逃がさないことが最重要!
2.無暖房住宅は、生活エネルギーだけでも室内を暖める
⇒ 夏の対策は、高断熱だけでは難しい?!
3.夏の熱エネルギーは室内に出来るだけ入れないようにしよう!
⇒ 日本の住まいは、断熱から、遮熱の時代へ・・・!?
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■参考情報 ⇒ http://www.cms-hiroshima.com/clumn/vol_6.htm
↑コラム『外断熱と健康住宅』
(若本が以前書いたコラムに、参考情報があります。)
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【 編|集|後|記 】
最近の「マイブーム」は『スカイプ』です。
以前より関心を持っていましたが、周りに使える人がいませんでした。
まずは社内や家族で試してみて、かなり使えることが分かりました。
ノートパソコン用にWebカメラ付きヘッドセットを購入し、
パソコン画面で「テレビ電話」が使い放題です。
事務所では「IP電話」も利用していますが、
基本料金も通話料も掛からない「スカイプ」に軍配が上がります。
どのようなものかご存じない方もいるでしょうね?
■スカイプ(周辺機器メーカー「バッファロー」のサイト)
ブロードバンド環境であれば、画像もスムーズで、
音声もとてもクリアで、目の前で打合せをしているようです。
遠方の方との打合せも変わっていきそうです。
いまや、次々と新しい技術やサービスが出てきますね!\(~o~)/
しかし、わが家のマイブームは少し古いパソコンゲームです。
十数年前に買っていた「シムシティ」や「テーマパーク」に、
わが家の子供たちはゴールデンウィークで見事にハマりました。
わが家でホコリをかぶっていたマッキントッシュ2台が目覚め、
子供たちが夢中で自分たちのテーマパークを運営しています。
子供なりに「金銭感覚」や「経営感覚」を身に付けるにはいいゲームです。
テレビゲーム禁止のわが家でも、当分目をつむる予定です。
それにしても、5年間も立ち上げず廃棄も考えた15年前のマックが、
今も現役で使えるのには驚きです!!
わが家は現役で使えるパソコンがマック2台、ウィンドウズのデスク2台、
そしてウィンドウズのノート2台・・・
(仕事用はもちろん別です!)
ちょっと妻もあきれ気味?!(笑)
では、また再来週お会いしましょう!
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