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若本修治の住宅コラム

2019.11.20 第161話

【連載】未来の賢い家づくりとは ~第1回~

こんにちは。住まいづくりのコンシェルジュ若本修治と申します。

多くの個人にとって人生最大の、そして一生に一度の大きな買い物である”住宅取得”のコンサルティングを2002年から行っています。日本での家づくりは「買い物」となっていますが、欧米では資産形成のための「投資」であり、私は「人生最大のプロジェクト」と定義しています。つまり施主自身がプロジェクトリーダーとなって、自らの資産形成のため、立地条件から事業内容の検討、発注先の選定や資金調達など、数千万円の使い方を意思決定する”人生最大級の決断を迫られる”ということです。

住宅選びは「人生最大の”投資”」

欧米人にとっては、住宅取得は「不動産投資」なので、購入時に「出口(=手放す時)」をイメージします。収入や家族構成が変われば、当然必要な部屋数も負担できる費用も変わるから、ライフステージの変化に合わせて10年程度で新しい住まいに転居するのが当たり前の姿です。だからこそ、10年後に売却のタイミングが来た時に、高く売れるかどうかを購入時にしっかりと吟味するのです。

売却時の価格は、不動産物件のロケーションが重要で、日本のように「地図上の利便性」よりも、むしろ周辺環境(街並み,利便施設,教育環境,犯罪率,人口増加率,地価上昇率等)を重視し、複数の指標で優良物件を選択します。そこには新築か中古住宅(欧米では「中古」とは言わず「既存住宅/existing House」と呼びます)を問わず、魅力的な物件が割安に買えて、将来高く売れるかというのが最優先の判断材料です。

長期に保有する株式投資と同じですが、住宅購入は株式よりも投資効率が高いというのが、国民のコンセンサスを得ています。国家も金融も国民の資産を増やすことで、税収や金利収入が増えるという好循環をつくっているのです。

日本における「土地神話」

では日本の住宅事情を振り返ってみましょう。バブルの前までは『住宅双六』と言われ、結婚を機に買った小さな中古住宅から、分譲マンションに移り住み、その後ニューファミリーが住む郊外の庭付き一戸建てに住むという、ステップアップが可能でした。インフレと給与の増加、不動産価格の上昇が好循環となって、土地神話が出来上がった時代です。しかしあくまで「土地のみに価値がある」土地神話であって、建物は”減価償却する”という考えが定着してしまったのです。

つまり、日本では「新築時が一番高く他人が1日でも住んだら価格が下がる」というのが当然視される社会になってしまいました。それを前提に、新築では華美なデザインや最新設備、過剰性能で”購買意欲を刺激する”ことが続き、住宅業界はいかに「新築で儲けるか」の差別化競争を今でも繰り広げています。

この”最新トレンドを追い続けることで、価格競争を避けて建物単体の利益を最大化する”という日本の住宅産業の方向性は、欧米の不動産投資の常識から考えて「魅力ある買い物」でしょうか?住宅取得のボリューム層である団塊ジュニアがすでに40代に入り、人口が減少する日本で、持続可能な産業なのでしょうか・・・?

持続可能な住宅産業の形とは?

私の答えは、日本の住宅業界で大きな転換が起こって、その変化に対応できない企業が淘汰され、変化を巻き起こす側が新たなマーケットを創造するということです。それは、誰も住まず販売もされない豪華な最新モデルハウスを全国に展開し、大量の広告宣伝と営業人員を動員する、欧米では成り立たないビジネスが早晩、損益分岐点売上を確保できず淘汰され、プレイヤーの交代が実現するという予測です。

欧米で常識になっている「不動産は資産形成」という考え方を具現化すれば、これまで日本では誰も市場を作っていない『ブルーオーシャン』のマーケットが形成できるのです。空き家や格差社会、住宅ローン破綻などの社会問題も解決可能です。そのビジネスモデルの話はまた今後ご紹介していきますね!

米国フロリダ州オークランド市郊外で米軍基地を住宅地にしたボールドウィン・パーク。ゴルフ場のように新たにつくられた池が、住宅地の一等地になっている。

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