【まぐまぐ公認 殿堂入りメルマガ!】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.088━2006.12.04━
《隔週刊》 家┃づ┃く┃り┃で┃泣┃く┃人┃・┃笑┃う┃人┃
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~第88号~
◆家づくりは人生最大の「事業」
◆事業を成功に導くための、プロのコンサルタントの助言
◆あなたも「笑う人」になって豊かな生活を送りましょう!
《発行部数5,009部》
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【今週のテーマ】
・リフォームか?建て替えか?
・今週のお勧めBOOKS
・今週のワンポイントアドバイス
・編集後記
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このメルマガでは、
現場監督からスタートし、マネジメントの専門家『中小企業診断士』資格を
取得して、200社を超える住宅会社の経営指導をしてきた発行者が、
家づくりという大きな「事業」に失敗しないノウハウを提供していきます。
どこにも影響されない中立的な立場で、住宅業界の実態も伝えます!
あなたの家づくりのセカンドオピニオンとしてお役立てください。
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こんにちは、発行者の若本です。
前回の増刊号では、出版プロジェクトに対するエールをお願いしました。
皆さんから、多くの温かい声を寄せていただきました。
ありがとうございました! \(^o^)/
エールをお寄せいただいた方に返信メールを送りましたが、
3名の方はエラーとなって返ってきました。
編集後記にお名前を挙げておきますのでご確認下さい。
書籍プレゼント抽選の対象となりますので宜しくお願いいたします。
また、今年最後の完成見学会を開催する運びとなりました。
師走のあわただしい中ですが、広島近郊の方は是非ご来場下さい。
★イベントの詳細は
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※3MBを超えるPDFデータです。
ブロードバンド環境でのアクセスをお勧めします。
4ページ分のニュースレターです。
では、今週の本文の始まりです。
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▼リフォームか?建て替えか? ~中古住宅購入者へのアドバイス~
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最近、中古住宅購入の相談が増えています。
リフォームか建て替えかで迷っている方が多いようです。
特に、築年数が20~30年前後の場合は判断に困りますよね?
少し手を加えるだけで、十分快適な生活が出来そうです。
何より、建て替えに比べると費用を抑えることが可能です。
テレビ番組の影響も大きかったですね。
1千万円未満で、大改造をすれば、住まいが劇的に変わります。
数多くの「リフォームの匠」も登場してきました。
「800万円くらいで、あんなに変わるんだ!」
お茶の間で見ている分には、うらやましく思うかも知れません。
しかし、実態は・・・
今回のメルマガは、建て替えかリフォームか迷った時に
私が助言している判断基準をお伝えしましょう。
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住まいの安全性
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住まいに求められる最低限の条件は、
外敵や自然の猛威から「家族と財産を守る」ことです。
この最低限の条件を満たさず、デコレーションを施し、
見た目に新築同様としても、将来きっと後悔する時期が来るでしょう。
特に最近、自然の猛威による災害が増えています。
地震だけではなく、水害や竜巻などでも家屋が大きな損傷を受けています。
見た目にきれいな家になっただけでは、家族を守れるとはいえません。
昨年、耐震強度偽造問題が発覚しました。
大手ゼネコンが建てた新築のマンションでも、
現在の耐震強度に満たない建物がたくさん出てきました。
建築家によって「劇的に大改造」された家や、
大手によって「新築そっくり」に改造された住宅が、
果たして現在の耐震基準をクリアしているのでしょうか?
少し規模の大きな増築を伴わない場合は、
確認申請も不要で、役所のチェックさえ入らないのです。
もし、耐震強度が基準の70%程度だったとしたら・・・(-_-;)
でも見た目にはまず気づかないでしょう。
▽ ▼ ▽
私のところにメール相談が入りました。
「リフォームか建替え(新築)か迷っている」という相談です。
すでに大手2社から概算見積をもらっている段階でした。
私は「3つの判断基準」をお送りしました。
以下、私のアドバイスを転載いたします。
———<↓ここから↓>—————————————–
こんにちは
このたびはお問い合わせいただきありがとうございます。
リフォームの計画からスタートされたということですが、築年数によっては
建替えたほうがいいでしょうね。私は以下のような判断基準をご説明してい
ます。
1.昭和56年以降の建物か・・・
2.その構造体、基本性能で今後何年過ごされるのか・・・
3.将来建て替えが必要になった場合、予算的な裏付けはあるのか・・・
1.については、昭和56年に耐震に関する建築基準法が変わりました。
それ以前の建物は、仮に手抜きや施工ミスがなかったとしても、耐震強度に
不安があります。もちろん、戦前の太い柱・梁で構成された建物であれば、
必ずしも当てはまりませんが・・・
2.については、現在のご夫婦の年齢がひとつの判断基準となります。
30代半ばで、平均寿命まで生きると考えると、50年間は現在の建物の基
本性能を維持させるか、あるいは途中で建て替えということになります。
昭和40年代に建てられた住宅の平均耐用年数は30年弱といわれているの
で、仮に1.5倍の年数を使用したとして、何歳になられるかということも
考えなければなりません。
3.については、上記のように仮に建て替えが必要になった場合、きちんと
した資金計画があるかどうかです。今後年金はあてにならず、医療費や社会
保険料のアップによって、ますます老後の生活にお金が必要です。
そのときに、住宅ローンを返し終わり、住居費がほとんどかからないケース
と、さらなる補修やリフォーム、建て替えなどが生じる場合では、生活設計
自体が変わってきます。
現在、50代のご夫婦で、教育費も不要になり、築20年程度の建物をリフ
ォームしようということでしたら私もリフォームをお勧めします。
何よりも、今の住まいの不満が明確なので、大きなコストを掛けずに満足い
く結果を出すことも可能です。
———<↑ここまで↑>—————————————–
しかし、実際には、リフォーム経験が豊富なベテランの大工と同行し、
目視ででも建物を見てみない限り、リフォームで大丈夫だとは言えません。
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リフォーム予算
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リフォームは意外と多くの予算が掛かります。
新築とは逆で、地盤を除いて「想定通り」に進むことはまずありません。
解体して「驚く」ということも少なくありません。
新築でさえ坪40万円で出来るから、
リフォームは半額くらいで出来るだろうと思うかも知れません。
構造体に手を付けることなく、表面仕上げだけを直せば、
そのくらいの金額で十分収まることもあるでしょう。
しかし、構造体に手をつけない限り、建物の基本性能はアップしません。
壁下地を剥がして、構造補強を行い、断熱材やサッシを取り替えて、
ようやく、基本性能を上げることが可能です。
それでも、基礎は補強されたわけではありません。
1千万円前後のお金を払って、安全性の低いままの家でいいのでしょうか?
それ以上支払うのであれば、私は「建替え」を勧めます。
300万円程度までの、クロスの張替えや住宅設備機器の更新であれば、
車の買い替えなどと同様、資産維持の投資と考えてもいいでしょうが・・・
リフォームが割高になる理由は以下の通りです。
☆━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─☆
1.解体費用と処分費が余計に掛かる。
2.新築のように建物が「水平・垂直」ではないため、
矯正するのに余計な手間が発生する。
3.生活しながらの仕事になるため、家具の移動や
養生、作業スペースの確保など、作業が非効率的になる。
4.壊してみなければ分からない部分が多いため、
どうしても見積に予備費をみてしまう。(粗利率を高く設定)
5.新築に比べて、工事単価が低いのにも関わらず、
営業段階でも新築と変わらないくらい手間が掛かる。
(こちらも利益率を高くする要因)
☆━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─☆
コストの多くが「人件費」と「仕入れコスト」と考えれば、
大量発注も業務の効率化も困難なリフォームが安く出来るはずがありません。
数社から相見積をとって安くやらせるほど、
シロウトには見えない部分の手抜きをするしかないのです。
耐震や耐久性、断熱性能などの改善がなく、
見た目がきれいになったとして、あと何年その家で暮らしますか?
私は戦後に建てられ、昭和56年以前の木造住宅で、
1千万円を超える工事予算の場合は、基本的には建替えを勧めます。
(もちろん古民家などの場合は除きます・・・)
⇒ 次回発行に続く
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▼今週のワンポイント・アドバイス
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数年前「既存不適格建築物」というのが話題になりました。
建築時には、法律に適合した建物が、
法令が変わって基準に適合しなくなるケースを指します。
多くの人が利用するショッピングセンターや事務所ビルなど、
一定規模以上の建物には、新しい法令に適合するよう行政指導がされます。
消防法が変われば、避難通路や消火設備なども、
法律に適合するよう工事をしなければ所有者が罰せられます。
しかし、戸建住宅の場合は個人の負担が大きすぎるため、
増築等の工事が伴わなければ、現在の法律に不適合でも放置されてきました。
自動車業界の「車検制度」のような強制力はないのです。
車検切れの車が、一般道を走っていることは、ほとんど考えられません。
しかし、未だに「既存不適格」の住宅で、
全国に数多くの人たちが生活しているのです。
リフォームをされる方は、こんなことも知っておいて欲しいのです。
現行の法令は、「あなたの家族と財産を守る」最低限の基準です。
では、今週のワンポイントアドバイスです。
☆*☆━━━━━━━━━━━━━*☆*━━━━━━━━━━━━━☆*☆
1.昭和56年以前の建物は、古い耐震基準で建てられている
⇒ 法律通りに建てられていても、基準以下の建築物
2.これから何年先までその家に住み続けるのか考えよう!
⇒ 建物の耐用年数も判断基準
3.リフォームも意外とコスト高!
⇒ 1千万円を超えれば建替えを検討しよう!
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■参考情報 ⇒ http://www.cms-hiroshima.com/clumn/vol_8.htm
↑コラム『劇的ビフォア&アフター』
(若本が以前書いたコラムに、参考情報があります。)
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【 編|集|後|記 】
IP電話の基地局オーナーを募っていた『近未来通信』が、
本支店を一斉に閉鎖したというニュースがありました。
たまたま、私の事務所にも同社からDMが届いていました。
未開封のまま放置していましたので、今回開封してみました。
売上の伸び率やオーナーの声などを見ると、
金持ちはさらに「不労所得」で配当が得られるような錯覚があります。
今、巷で「サラリーマン大家さん」の本もたくさん出ています。
近未来通信のような、大規模な詐欺行為ではないにしても、
すべてのリスクは「投資家」にあると考えなければなりません。
全国の自治体でも不祥事が続いていますね・・・(-_-;)
県知事や市長など、首長の犯罪までも明らかになっています。
またタウンミーティングでも、やらせ問題のほか、
常識を外れたスタッフ経費の計上が問題になっています。
家づくりも、本当に私たちが負担すべき経費以外に、
どれほどの「元請経費」が水増しされているのが・・・?
本当は、他人事ではない問題なのです。
今年も残りわずか・・・
来年はいい年を迎えたいですね!(^_^)
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