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家づくりで泣く人・笑う人

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2021.12.07 第197号

空き家対策と中古住宅流通 ~対策の優先順位~

『家づくりで泣く人・笑う人』 ~第197号~ <2021/12/07>

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『住まいづくり専門コンシェルジェ』が綴る家づくり総合マガジン
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.197━ 2021.12.07━

《隔週刊》 家┃づ┃く┃り┃で┃泣┃く┃人┃・┃笑┃う┃人┃
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                         ~第197号~
   ◆家づくりは人生最大の「事業」
   ◆事業を成功に導くための、プロのコンサルタントの助言
   ◆あなたも「笑う人」になって豊かな生活を送りましょう!
                    《発行部数 約2,100部》
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発行人の若本です。
半年ぶりの発行となりました。
この間、何度も発出された緊急事態宣言で菅政権も倒れ、
広島県選出の岸田文雄氏が総理大臣に就任しました。

日本では、新型コロナの感染も収まってきましたが、
また『オミクロン株』という変異株が世界中を恐怖に陥れています。

私は「三回目のワクチン接種を急げ!」とか
「感染予防のためにワクチン接種を義務化せよ!」など
まだ毒性や重症化率も分からない段階で浮足立つ必要はないと思います。

冷静に二週間、世界の状況をみて変異株の特性が分かれば、
もしかしたら季節性インフルエンザ同様の対応で済むかも知れません。

つまりワクチンに莫大な公費を投入することなく、
感染による「自然免疫獲得」でも、流行を終わらせることが出来るという
過去何度も繰り返した、ウイルスとの共存と過度な恐怖の終焉です。

今年6月に「オルターナティブ」というキーワードで、
世界が別の感染対策を講じていたら、別の未来があったのではと
今回のパンデミックのことをコラムで書きました。

https://cms-hiroshima.com/answers/column/175/

↑第5波が来る前のコラムですが、エビデンスに基づいています。
 私は「岸田ビジョン」で検証してもらいたいと思います。

——————————————————————–
 ▼空き家対策と中古住宅流通 ~対策の優先順位~
——————————————————————–

新型コロナのパンデミックによって、耳慣れない横文字が増えました。
「トリアージ」という言葉もその一つです。

ウイルス感染により病床が逼迫して、全員を助けられない時、
誰から優先的に助けるべきか、順番をつける基準を意味します。

現在、日本の空き家は2018年の住宅・土地統計調査で、
約848万戸、新型コロナの感染者173万人と比較しても大きな数字です。
そして、今後さらに増えていくのは確実です。

空き家対策は、各基礎自治体が「空き家バンク」などを設け、
まだ住むことが可能な住宅は、取引出来るよう様々な支援策を設けています。

私も広島県庁の担当部署から、業界事情に詳しい専門家として、
建前上は「中古住宅流通の活性化」という空き家対策の検討会に呼ばれました。

空き家も、老朽化して周辺に迷惑を掛けそうな建物から、
賃貸や売却の募集をしている一時的な空室・空き家もあります。
今にも崩れそうな空き家から、明日でも入居可能な中古住宅まで、
すべての対策を考えることはもはや不可能な段階になっています。

別荘など、住民票はなくても使われている「二次的住宅」も、
統計上は空き家に計上されていて、感染症と同じく状況も対策も様々です。

県庁での議論を通じ、すべての空き家に通り一遍の対策は、
何ら具体的な解決策を提示できないことに気づきました。

行政が、これ以上空き家を増やさないためには、
放っておけない”優先すべき空き家”を選ぶギリギリのタイミングです。
まさに空き家対策でも「トリアージ」で選別しなければ救済出来ない状態です。

      ●———————–
       空き家の社会的課題とは
      ————————●

住宅は本来、個人の資産でもあり、行政が口を挟むものではありません。
従って、入居者を募集している住宅は、民間任せが本来の姿。

中古住宅流通の活性化については、国交省などが制度をつくっても、
地方自治体が出来ることは限られています。

また『空き家対策特別措置法』によって、
もはや使用できないような老朽化した建物の解体・撤去は容易になりました。
固定資産税のインセンティブを調整すれば、除去も進むでしょう。
それでも、特定空き家は全体数ではわずかで、焼け石に水でしかありません。

高度成長期に郊外に分譲された大型団地の空き家から、
戦前に建てられて、住民の高齢化から住む人がいなくなった空き家まで。
敷地境界から権利関係まで、明確なものから不明確な物件まで千差万別です。

何から手を付けていくのが正しいのか・・・。
これまで誰も優先順位を付けるための基準、考え方を示していません。

そこで、私はトリアージを決める判断材料を以下5つ抽出しました。
あくまで公平性が必要な「行政」が行う対策の大義名分です。

 

        ▽ ▼ ▽ 

 

1.その建物を放置することで、所有者以外の第三者への生命や財産に
  深刻な被害を与えるか否か?

2.主として地方税でもある固定資産税収入の増加が伴うことで、
  税投入が正当化されるか否か?

3.その取組みに再現性があるか否か?

4.地域の持続可能性に寄与するか否か?

5.個人の経済的負担を最小化出来るか?
  (家族の持続可能性追求)

 

大都市圏の郊外で分譲された新興住宅地の空き家も大きな問題ですが、
区画も権利も明確な物件が多く、民間に任せるべき課題でしょう。

むしろ、民間では取引成立が困難ながら、
官が関与することで、市場価値が蘇る物件こそ優先的に対応すべき。

逆に言えば、限界集落で市場価値もなくなった古民家や、
自然災害のレッド・イエローゾーンに指定されたエリアの中古住宅など、
十分な仲介手数料が得られない空き家は、民間でさえ解決出来ません。

特殊解で解決できても、空き家市場の1%も改善出来ず、
再現性のない”特定個人の頑張り”でリノベーションが話題になるくらいです。

私は、ある程度まとまった形で地区を再生する対策が有効だと気づきました。
そのキーワードは「2項道路」が残っている「木造密集地域」です。

道路が狭く、火災の危険性の高い街区ごと再生するのです。
詳しくは、以下のコラムで3回に渡って書いています。

https://cms-hiroshima.com/answers/column/176/

                        <発行人:若本修治>

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【 編|集|後|記 】

私が住む広島市のJR広島駅に面して、
昭和の雰囲気の残る「エキニシ」という飲み屋街があります。

新型コロナ禍で営業自粛が続き、
ようやく緊急事態宣言が明けて、営業準備に入っていた11月半ば・・・。
早朝の時間帯に火災が発生し、木造の店舗が26棟燃えました。
全焼が11棟で、半焼7棟など、大変な被害です。

数年前の糸魚川の大火災も、木造密集地の延焼でした。

住宅地で2項道路が残っている場所は、
古くからの住宅密集地で、比較的地価も維持できています。

しかし、地域の高齢化が進み権利も複雑化して、
今後、相続のたびに建替え困難になっていきます。

ご近所同士の繋がりも徐々に希薄化し、
コミュニティ崩壊危機にも直面しているのが、このようなエリアです。

もはや自治体主導で区画整理する体力も、
地域の人達に残された時間もわずかです。

だからこそ、官民が連携して新しいスキームを作り、
地区再生の成功モデル、他でも再現可能な仕組みが求められます。

そのひとつの考え方に「リースホールド」という、
土地所有を個人が手放して、共同所有するという発想も可能性がありそうです。

まさに、渋沢栄一翁が大正時代に欧米に学んだ住宅地づくり、
ハワードがつくった田園都市「レッチワース」の住環境の再現です。

⇒ https://www.ws-network.jp/

100年前の欧州に学ぶ、持続可能な住宅地です。
では、また次回お会いしましょう!

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